for English speakers: Welcome to HayashiyoWelcome to Hayashiyo
リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

赤苧

2012年07月21日

自動車で、走っていると赤苧が道にはみ出してきているところがたくさんあります。自生している植物の強さを感じます。私自身は、献上されるような細い近江上布の特徴である繊細な生地というのは、大麻や青苧ではなく、赤苧で作られていたのだろうと結論付けています。

これは、他の産地でも赤苧に関しての織物についてあまり報告がなされていないのが裏付けになるのではないかと思っております。近江では赤苧が特徴のあるものとして織られていたのです。林与の赤苧大絣が品評会で一等賞を得ていることからしても赤苧というのは、特級のものであったという証ではなかろうかと思います。

植物というのは、動物と比較すると存在感が少なく、軽く扱われてしまいがちですが
動物以上に長い命を持つものも多く、神社の桜にしても、子供のころから何十年もそのままの姿であり続けています。雑草として生える赤苧にしても、それはそれで何百年を超える自然が残っているということで、単なる藪や茂みに見える部分も自然として残していくことも大事だろうと思います。


ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 | ご利用案内