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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

感電

2013年08月12日

汗ばんだ手で縦糸繋ぎをタイイングマシーンを使って行うと、電気が汗を伝わって感電、ぴりぴりと痛いなあと思いながらも急ぎの気持ちでつなぎ終えて、これだと困るのでアースをどこに繋いだらよいのか考えました。アースを織機に繋いで電気を逃がしてあげるのが一番良いようです。

林与の場合は、社内でタイイングマシンを使って糸をつなぎますが、よく聞く話ですが、タイイングマシンで糸を繋ぐ仕事を職業としておられる人もおられます。現場の織子さんがタイイングマシンを使いこなすということは難しいというのが一般的な認識のようですが、タイイングマシンにしても昔は一台で自動車が買えるほどのものでしたが、現在は安価な中古なども出回っていますので、織物工場さんで手の空いているところなどは自分自身で経つなぎをすることがよい練習になるだろうと思います。

日本でも手で何千本もの糸を繋ぐ会社も珍しいかも知れませんが、林与の中では、当たり前にその作業生きています。他のものができないと言った時に、私自身がその作業に当たるというのも林与のスタイルです。私自身が恵まれているのはそういう何でもやらしてもらえるチャンスというのはめったにないということです。

昔、大きなコンピュータ工場で働いたときに複雑な工程を経て基盤など出来上がりますが、それぞれの人というものは無力に近すぎるのです。誰が誰でもよいというレベルにまで作業工程が簡素化されて人というものの作業が単純作業に徹しているのもこれが本当に理想の姿なのかと思いました。

職人と呼ばれる人にしてもできないという言葉を発することが多く、仕事を知らない初めての人以上に仕事の上達というものは見込めないというのが、どの織物工場でも直面している問題ではなかろうかと思います。なぜ、産地で織物を織る工場が消えていくのかを考えるときに分業体制でやっていたことが、誰かが辞めたときにすべて出来なくなるということが多いようです。

今の時代のように火も自分で使わなくなったときに、日本人が総消費者的になって、太古の人々ができたことも現代人ができないというパラドックス。仕事で働いている人々にしても誰かにやってもらうことばかりというのでは駄目で、どこまで自分がやるのかを広げることが独自性を残し生き残る道につながる。

別に無理して独自性を追い求めなくても良いと思うけど自分が何ができるのかということはしっかりと最大化しておかないと、繊維だけの仕事に関わらず、40歳、50歳で食べていくことが出来ないという人がゴロゴロ。覚悟を決めて目の前にあることを一つ一つこなしていくことが一番の上達の早道。それを逃げると逃げ癖がついて、長くやってもその仕事では食べていくことは難しくなる。


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