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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

逆に張って正しい努力

2014年12月27日

ものづくりの商売というのは、自分の頭だけじゃなくて体が動かないと駄目だなあとつくづく思う。自分が手本を見せられなければ、職人なんてそれ以上に動くことなんてないもので、職人の3倍くらいのスピードで動いて正しく仕事をこなしていくのをみれば、早く動かないと駄目だということに気がつくこともあろうかといえる。

これは正しい努力の一つ。技術ではなく基本的な部分で、方法を覚えても成り立たないスピードで仕事していれば技術がないのと同じ。地場産業が衰退するのも変なおごりだけがあって、実際に仕事が目の前にあっても正しく利益のある形で進んでいかないということがよくあろうかと思う。

また、経営で面白いのは、布なんて野菜なども同じで、たくさんあふれてしまうと商売が成り立たなくなるもの。ちょっと珍しいものをできなければ駄目で、そのためにはほかの人と同じ事をしていればほかの人と同じ結果。それでよければよいが、繊維産業の全体が傾く流れの中で、無理と思われる逆に張ることが案外必要だったりする。

林与の得意とする超細番手リネンにしても、織れないといわれて普通は手を出さなかった領域。惑星直列のような奇跡も伴ってくるもので、普通は織れないといわれるものが、今は一般に生産ができるようになった。近江湖等の産地に、超細番手リネンの最先端があるというだけでも意味があろうかと思う。

よい糸が消えてしまった2000年あたりから100番手を超える糸がほしいと糸商さんに相談したが、ないといわれ続けて、結局、自分で探して持ってきた。持ってきただけでなく、それを織れる形にした。織れるだけでなく、素敵に見える先染めのストールに仕上げた。リネンを柔らかく加工したかったが、当時はまだ柔らかいリネンの加工がなく、自分で、リネンを柔らかく加工した。出来上がったリネンストールが宝石のように思えたのは懐かしい、今もその頃につくったものは輝いている。

実際に、素敵なものを作り上げても売り上げをつくるのは難しいのを感じたのもそのころ。新しいものを売ろうとすると自分での販路開拓の大事さ。ほとんどの人は逆に張ることはできない。自分の給料の何倍もが飛んでしまうようなリスクもあるけど、ものづくりの裏にはそういう逆に張って売れなくても我慢して続けることでオンリーワンになれるところもある。

そういうのが実際には越えられない壁の存在でそれを超えていくところだろうといえる。壁に直面して、ふつうはその壁があるので無理という決断、普通を基準にしていると無理で終わることがほとんど。実は、私もほかの人にやめたほうがよいという親身なアドバイスをすることが多い、普通を超えたことを我慢する覚悟がないと、商売なんて波があるのである程度うまくいくことがあっても続くことは少ないものだから。そのときにどうするかも大事。うまくいかない一つの要素があっても、ほかの要素で補うというほうほう。ふつうの3倍、4倍仕事していれば一つの失敗を補うことは可能だろう。


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