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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

育てる

2015年04月23日

昨日、弟子をお持ちの作家さんとお電話でお話しているときに、教える側が本気になれないという話。本気になると厳しく教えていかないとならないのだが、そうするとやめてしまうので手加減するという、駄目駄目な話。

これでは、育つはずのものも育たないし、本当にそれで食べていくなら最初から正しく教育していかないと難しい。これは若い人に限った話ではないのも悲しいところで、先生世代までもがという話はよく聞く。

小学校へミシンの指導に行ったときに、班の中でひとり女の子がミシンの準備をしていて準備ができたらそれを男の子が取り上げる。そんなで、女の子が最後まで出来ず、女の子ができるようにチャイムがなってからも作業していると、校長室で、校長先生に時間は守ってくれないと親から不満が来ると叱られる。この国の縮図をみているように思えた。が、次の年にほかの学校にいってどこもがそうではないのに救いを覚え、大人社会もやはり後者を見習わないとと思った。

昔、幼稚園のころ、牛乳が飲めない女の子がいて、給食時にその子が飲みおわるまで、毎日、昼休み遊ぶのを我慢してまったというのが、なんか、私の中ではやっぱりいい話。先生もその子の好き嫌いを許すとほかに波及するというのを感じてだろうから悪い先生ではない。先生もその子を励ましながらもその子が悪い立場にならないように、みんなが我慢するのが当たり前という心配りがあったのを子供心にも思った。その子の好き嫌いを直そうと努力していたよい先生なのだ。先生の判断の正しい正しくないは別にして、気持ちは正しいことだろうと思える。

そういう判断や結果よりも気持ちを重んじることのほうが大事な気がするのは、村行事でも思う。長く続いている行事でも心温まるような部分で動いているなら存続賛成なのだが、義務化みたいにしてやって無理やりは結局、本来の気持ちすらなくなってしまうだろう。

建前じゃなくって本音の部分で理想みたいなものがあって、みんなが我慢ができる環境って悪くないものだと思うのだが、我慢できない環境をどんどんと作り出そうとしているように思える。船が沈没するときに一番に逃げ出す船長や原発が爆発して現地で解決に向かわない経営陣や保安院とか、沈没したり爆発するのも判断ミスで起こりやすくなる。上のものから上のものらしい手本を見せないとならないのだろう。


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