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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

アンダーモーション

2015年07月28日

古い織機というのはあるだけではお荷物な存在だろう、それを動かすためには人の力を注ぎこまなければならない。今日はドビーのソウコウ枠を引き下げるアンダーモーションの分解掃除修理交換を行った。

なかの30cmほどのチェーンが伸びているものが多く、交換するがチェーン不足。一つの織機に2つアンダーモーションが左右の下についているので、中の部品は、ソウコウ枠の数の2倍あることになる。バネは一つのアンダーモーションのソウコウ枠につき3本ひつようなので、全部で、16枚のソウコウ枠タイプで、96本バネがあることになる。その一つ一つの埃や油を取り除いて磨きを掛け、油を塗ると、何十年使っているようなものでも、きれいに復活する。バネは上手に使えばそれほど消耗品ではないが、チェーンは伸びてしまい最後切れてしまうので消耗品だ。

こういうアンダーモーションの掃除も人数が多いときほど外部に出して掃除してもらっていたような気がする。アンダーモーションの掃除などをするとアンダーモーションのフタなども大事なことがわかるのだが、そういうのが不要だと捨ててしまうとアンダーモーションに糸埃が入りやすく、掃除する回数が余計に増えてしまう。面倒がりの人が織機をメンテするとどんどんと部品が取り除かれて正しく織機が動かなくなるものだ。

手織りの時代には人が織機の一部であったがために、織機や織るということを大事に考えて至ろうが、動力織機の時代になって、織るのは織機みたいな感覚になるとまともなものが織れなくなる。織機も道具のうち、上手に使ってこそ長持ちする。


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