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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

海外

2016年07月25日

今の時代の繊維の仕事において、初めて数年の人だけでなく、何十年の経験のある業者さんでも、無理ができなくなっていることがほとんどで、それは販路の問題があろう。自分で店舗というか販路を持っているブランドさんだと計画生産も可能だろうが、多くの場合は展示会ベースの受注生産という形がほとんどとなって、新商品に使われる素材もベーシックで安定的に確実に売れるものよりも、今だけみたいな新規性のものづくりが求められたりする。量産にしても振ったら出てくるようなものでもないので、一からものをつくるとなって、しかもそれが生産量が少なく企画もの的なものであるなら、一般的にはほかの利益を当てて成り立たせるタイプのものづくりが必要となってくるがそれができるのかできないのか。そういう意味でも、ブランドには定番的な毎年確実に売れるようなベーシックな商品構成が必要ではないのかと思える。

産地の商品というのは本来それが一番適しているだろう。ほかからも出てきても本場の産地産ということでほかが真似できない差別化ができるから。売れるから作るというのではなく、売れる量が少なくなっても作り、守り続けるというような要素こそが強い差別化の一つであろうとは思える。案外、消費者というのはそういうところ大事にしてくださるのだが商売でやってられる方のほうが、そういう重いものから逃げて、安くできる手軽な軽いところでものづくりをされようとする傾向があったりして、それは一つ別のアパレルとしての差別化の方法ではなかろうかと思える。安い素材をアイデアで手をかけたりして高付加価値を生み出すというような手法。そういう努力をされて成り立たされているブランドさんが使われる素材というのは安価な素材が多いので、なかなか話がまとまることはないのだが、素材に重点を置く企業や、アイデアに重点を置く企業、自分で価値を生み出す企業などいろんな差別化はあるだろう。

最近のものづくりでは、私自身、近江上布プリント柄リネンストールを企画したが、ターゲットは海外がメイン。海外での販売比率が8割、国内は2割程度である。海外では、素材のオリジナリティが求められインパクトの強い近江上布プリント柄はやはり注目される。海外ではブランドオーナーやデザイナーさんがサンプル兼自分用に欲しいということで買ってもらえる。それって林与にとっても光栄なこと。

商売のアイテムというよりも、まず自分が欲しいということで海外の有名なストールの会社の社長婦人が自分に合うかどうかでどれを買うか考えてくださったり、デザイナーさん自身が自分の欲しいものを買ってくださったりする。商売云々よりもいろいろなものを見慣れておられる方が、林与のリネンストールを自分用に使ってくださるというのは評価という面では嬉しいことである。

昨年買ってくださった方がまた買いに来てくださるとか、展示会に来た記念として自分用に買ってくださるとか。3日間言葉も通じずに挨拶もしなかった前のブースのお嬢さんたちが最終日にみんなで来てストールを買おうとしてくださるとか。林与のことなんて知らないのだから、日本製というのがそれだけ評価が高く憧れてもらえるということなのだろう。おっさんの林与ですらそういう態度で接してもらえるのだから、日本のイメージというのは相当強いと感じる。

国内は国内の商売スタイルがあるのは金融面なども絡んで仕方のないことだろうが、海外は海外らしく国内ではあまりない展開があって面白い。海外の出展者のみなさんというのは若い人でも語学堪能で優秀で礼儀正しくてそういうの見習わないとなあと思う。昔、フランスの展示会に行ったときも、麻関連は他は中国企業で、中国を代表するような大手5社ほど出展されていて、そのどの企業の若い営業の方もが話に来てくださりフレンドリーであった。そんなにほかのブースにはいかれてはいないので、相手にとっては唯一くらいなコミュニケーションをとった出展者であったろうと思うが、日本のブースは麻関連ではひとつだけで、また、私のブースだけは一人で出展していたのでそういうのに気配りもつような優しさも感じたのである。


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