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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ナチュラル仕上げ

2017年12月09日

冬場のナチュラル仕上げは、太陽の光が当たりにくく気温も低いので天日干しがなかなか厳しくて、春夏物の生産時期なのに冬場の生産は厳しい事情があったりで早めに9月に仕事をいただけて本当にありがたかったなあと思える。

織物で、オーガニックリネンの糸なども、全世界で一年にコンテナ数本程度しか流れていないような糸で、世界中に糸の在庫も少なく入手から困難で数千メートルの量をつくろうとしても世界中の糸の在庫を探す話からとかでこれも外部要因の一つだろう。

最近は織れないことも増えていて、実際、リネンの糸の強度は極端に落ちてきているのを感じる。以前は、150番手の糸でも糊をつけずに織ったりもしていたが、今では、100番手だけでなく、60番手クラスの糸が糊をつけないと難しくなってきている。リネンの世界的な需要は旺盛なもののそれに見合うだけの原料が足りていないのであろう。

リネンというのは農作物なので、豊作の年には品質もよく安い、逆に不作の年には品質も落ちるのに高くなる。1960年の後半に原料となるフラックスの不作でアイリッシュリネンが壊滅状態に陥ったのも天候が左右したからだろう。一年掛けて植えたものが実らずで、紡績もうまくいかず、織ることもうまくおれず、次の年も回復するかどうかも分からない状況ではやめるしかなかったであろう。


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