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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

京都

2018年01月09日

今日は午後から京都、染料店で買い物したあと、卒業展示を観に四条河原町へ、そのあと藤井大丸、錦市場へ寄って、夕方会社に戻る。京都は学生時代に住んでいたのでなじみがあるのだが、学生時代に立ち寄るところとは今は別の場所が京都の目的となる。京都というのはやはり昔からの都で場所が限られている。

人の集まる限られた空間を選ぶのか、人の少ない広い空間を選ぶのか、どちらを選んだほうが自分にとってよいのかという選択になろう。その選択がライフスタイルの選択となる。価値観も変わるだろう、移り行くものを追うことになるのか、同じものを見つめることになるのか。

いろんなものがあるのが魅力だったり、何にもないのが魅力だったり。自分に一番あった場所を見つけることがよいのだろうと思う。それは場所なのか人なのか、ものごとなのか。自分に合った場所を見つけることができなければ作り出すとかも大事だろう。自分で自分のいる場所を作り出せる人というのは幸せなんだろうと思う。

外を探し求めることが大事じゃなくて、自分で生み出してゆくことが意味のあることと気がつくと、自分の価値観でものごとをやっている人というのはそれだけで大きな意味のあることというよりも、それがすべての価値観を生み出す大きな要因なんだろうと思う。

人々は完璧なものを求めるのに、オーガニックのような不完全なものを求めようとする。オーガニックが完璧かといえば、完璧なオーガニックというのは、その考え方自体がオーガニックじゃない。ありのままを受け入れるを基本にして人の努力の積み重ねで完璧に近づけようとすることを評価する。完璧なものを追い求めれば、ラベルだけで中身は別物ということになりがちなのがオーガニックの世界。リネンをやっていると生成やオフ白が、原料のロットによって色ブレがある。それを否定する考えもあるけども、それを許容する考えが消えてしまえば、オーガニックと反対の化学的なものづくり。

生成の色がぶれるのが嫌ならベージュに染めて、オフ白が嫌なら塩素系の本晒にすれば解決だが、オーガニックの良いところは揺らぎで、自然要因に左右されるあたり。林与のナチュラル仕上げも洗い加減、干し加減などに左右されお客さんが困られるれるけど、それがオーガニックな加工の結果。機械で矯正じゃない天然の要素と人の要素で裁断や縫製にはご迷惑かけますが、同じように人の力でなんとか最終形にもっていってもらいたい気持ち。オーガニックは、仕事だけの気持ちでやったらまともなものを出来上がらないのも、人の覚悟と人への優しさ、お客様への正直さが必要なオーガニックな世界。


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