for English speakers: Welcome to HayashiyoWelcome to Hayashiyo
リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

京都の南

2018年04月07日

今日は午後から京都で大型の捺染枠の引きとり、中古の枠なのだが自分で新しいのを作るよりも近い大きさの代用できるものを試してみるのが一番、自分の頭の中の理想が正しいのかどうかを判断できてよい。仕事を前に進めるための準備的な作業、相手も譲ってくださる値段で満足いただけるので、これも三方善しの一つ。強制的なリサイクルなんていうのはまだ使えるものの価値をマイナスにしてしまう、使い捨て文化の延長に過ぎない。

私がみんなが要らないものにでも価値を感じるのも仕事だけではなく自分の価値観があるところ。ものづくりの会社で致命的なのは、ものの良し悪しすらも自分で判断できずに儲かるか儲からないかでよいもの悪いものの判断するタイプ。良いものは売る人がその価値を感じていないと売ることも難しいのは当たり前だろうといえる。

京都も南のほうは、工業地帯で染色関連の会社がたくさんある。市内に比べるとまだまだ作業するのに面積が確保できるのだろうが、滋賀県がものづくりがしやすいなあと思うのは、広々と作業ができるところ。京都というのは世界が憧れる世界のブランドなのだが、京都の夏の麻というのは祇園祭などの着物にしても近江上布であったといわれる。滋賀県の田舎の手作業が京都でも近江湖東産地の麻織物は一番に評価されていたのである。

しかし、世の中が画一化されると滋賀県の人と京都の人との人生観の違いなどがみられなくなる。特色失くして続けて行ければよいのだけども、田舎の産業というのは特色を保てなくなりつつある。人の価値観という要素が、近江湖東麻織物の衰退にも関係をしているだろうと思える。


ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 | ご利用案内