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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

提出

2018年04月27日

結局、夜3時に寝て、5時起きで、まとめ資料の見直しで、補足資料の補填などして午後に大津に出向いて提出。一年のプロジェクトがひとまず終わるための提出が済みほっとする。あとは、デバッグじゃないけど、担当の方に確認いただいて問題のありそうな箇所を補う作業。一方で、もう3年目のプロジェクトは始まっていて、今年はラミー100%で、よりオリジナルに近い広幅絣織物の試作を目指す。

林与の近江上布アーカイブをご覧になられて、あの硬い感じが良いという方も半数近くはおられ、今年のプロジェクトがそういうご要望には応えられるのではないかと思う。林与というのは産地でも一番に横絣の織物では力をもっていて、戦後、林与の與一爺さんが近江上布絣を復興し、産地に和装の世界で新しいセンスをもたらす一方で、小千谷の業者さんが仕事がなくて困っておられるのを、與一爺さんが一肌脱いで織る仕事を出した。それが、産地だけでなく、小千谷の業者さんの、モダンな絣柄の生産のきっかけになっていたりする部分もある。小千谷縮が今日でも評判がよいのには與一爺さんと同様に、私自身も頑張る人が頑張る覚悟でやっておられるのだからと応援の気持ちでいる。今は仕事では関係がないが、そのときの業者さんから昔の苦労を分かち合った頃を懐かしむようなお手紙をいただいたり。食べても行くのが難しいのを人の心が動かされしょうもないこだわり捨てて仕事頑張ってと仕事をしてもらう。

野麦峠も悪い話に聞こえるが、食べるものもない貧農をほったらかしにする国や行政があって、そういう貧農に3年で家を建てることができるような今でもありえないほどの大判振る舞いと希望を与えたのが、今日の目から超ブラックとされる当時の産業。貧困のままを放置するしかない行政にとってはそういう業者は目の上のたんこぶ。一方で、官製の富岡製糸場は、世界に日本の近代化の美しさを見せるために、恵まれた良家の娘さんだけに好条件で働くチャンスを与え、まともな糸も出来ずに、民間に払い下げというのが、強きを助け弱きを挫く官製のホワイトな世界の現実。貧しいものががんばるを助けるなんて苦しみを分かち合えない人には無理な話。今の国の行政にしても財務省の職員がパワハラで自殺して遺書まで残して自殺の理由も明らかで、電通の自殺者以上の問題なのだが、国の労働に関する闇は深く人間が人が死んでも保身ばかりで心が痛まない。パワハラを苦に自殺に追い込むを国がやってて、国が企業を指導するのもパワハラというだけで、働くものを救おうというよりも行政の保身のために自殺に追い込む悲劇は多い。

今日は夕方に帝国繊維の香山さんがお越しくださり、昨日3時間しか寝ておられず眠いのに無理して長旅の合間に、私がいろいろとやりたいことに関して情報が欲しいことがあってその打開策を探るために知恵を貸していただく、ぎりぎりまで追いやっておられる感じで会社規模も違うし形態も違うが物事を成り立たせるというあたりは似たところなんだろうなあと思える。あと20年あとに同じことが私も続けていられるかどうか。


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