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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ヤマナシハタオリフェスティバル

2018年10月06日

今朝は3時半出発で富士吉田に向かう。もう途中眠くて、サービスエリアで2度仮眠。予定通り8時頃には会場について準備開始。お隣は和歌山の中矢パイルさんご夫妻。今日は台風も着て雨が降るかもの予報で、開場してお昼くらいまで、お客さんがまばらな状態だったので、いきなり、お昼前に吉田のうどんに挑戦しに行った。櫻井という一番有名なお店の吉田のうどんを食べた。初体験ながらなぜか覚えのある味で、醤油だけでうどんを作った感じの味付けに近く、そういう素朴な元祖な味を守り続けておられるのだろう。キャベツもアゲも入っていてボリュームも満天以上なのだが、スープ派の私にとっては汁が少なめに思えた。関西のダシの効いたうどんに慣れている私が、吉田のうどんに慣れるまでには3杯は食べる必要があるだろうと感じた。400円でおなか一杯になって、会場に帰ってものどが渇く。

飲み物を買いに行こうとして、百貨店風の建物に入ったら服しか売ってないお店で、そこで奥田染工の奥田社長と麻福の北村社長に遭遇。3Fで、ワークショップを行われているそうで上に上がって北村社長と大麻の糸とかのお話。木曜日に滋賀県に起こしになられるということで、ついでに林与にも来週寄ってもらう話に。お昼過ぎから会場も活気づいてきて人が溢れる。前田源商店がオーガニックコットンのテントと即売を行われていたのでご挨拶。その横では、セコリ荘の宮浦さんさんが、就職、恋愛、開運マッチングみたいなブースを開かれていて、富士吉田の産地の担い手の発掘を行われていた。宮浦さんの会社、糸偏にも、新しい女性スタッフが会社に入られたそうでご紹介いただく。

午後2時くらいになると、睡魔襲ってきて立っているだけでもしんどいので、お寺の駐車場に止めてある車の中で夕方のレセプションまで仮眠しようと15分掛けて車にたどり着き、眠りについた途端に電話があって、会場に、小野カヤさんと大木戸さんのところにマナちゃんが登場で、林与がサボっているということで呼び戻されるも、よいお知らせも聞いて、睡魔に負けずに戻った甲斐があった。その後、また車に戻って眠りにつく。レセプション前にモンブランというかわいい喫茶店で、パスタで夕食。

夕方6時からのレセプションで会場に着くと、宮下織物の宮下さんと遭遇。芝生が生えたような緑のワンピースで、宮下さんがつくられた織物のワンピースを着ておられる。オペラ座の衣装に採用が決まったそうで、見るからに楽しそうな織物である。お隣にはテンジンファクトリーの小林社長がおられて、ご紹介をいただく。レセプションが始まって、飲んだ富士山ビールが驚くほどに美味しかった。そのあと、ハタオリフェスティバルの一環として横浜のジャズバンドのコンサートをバーで聴きながら、テンジンさん、レピヤンさん、宮浦さん、槙田さん、コンバーターされている方など、私からすると富士吉田や他産地の皆さんとお話しする機会をいただく。

興味深い話もあって、織物産業の担い手をどうやって見つけて育てて行くのかという問題、それぞれ会社によって正しい答えも違うのだろうと思えた。繊維産業というのは人と一緒のことをやっていれば今の流れでは落ちてゆくのが普通で、やはり自分なりに自分の正しいと思うことをやってうまく行かなければ軌道修正して正しいと思うことが成り立つようにもっていってうまく立って行くことが大事。企業規模によっても違うだろうし、ひとつの企業においても同じスタイルが永遠に続くというのは難しい話。競争相手がないほどに生き残られた技術力があるのだろうと思える。シャトル織機の耳の話が出ていた。

富士吉田の飲み屋街の雰囲気が、私は好きだったりする。なぜかというと昭和30年とかの風情が残っていて、廃墟化している部分もあったりするけど、ほぼレストアされずにタイムスリップしたようにそのまま残っているのだ。当時だとモダンな建物と思われるちょっとおしゃれ、時代を思わせる今からみると遅れの建物。これが次の世代に残っていると一つの文化遺産になるだろう。富士山があるので建築の規制があって高い建物が建てられないので、新しく立て直す人が少ないというのもあるようだ。古い建物がそのまま残っているというのもどこにもありがちではなく悪くないのである。そういうのを評価できる目というのもあってもよいんじゃないかと思う。吉田の櫻井のうどんも味が昔ながらで普通と違うというあたりが存在の意味があるのだろう。


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