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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

法務局

2010年06月30日

今日は彦根の組合で午前中面接を行いました。その後、法務局に行き、組合の定款の変更の届出を完了いたしました。組合の定款というのは、組合で勝手に変更できるような類のものではなく、県知事の変更許可を得ての変更ということで、許可を得た時点でほとんどの作業が終わっていますので、法務局での届出自体はそれほど難しいものではありません。

この作業を通じて感じたのが、地場産業の組合というのは県の機関の一部であるという印象です。県知事の認可を得て成り立つものでありますので、それが存在することにより、滋賀県を特色づける結果になるのだなあと思います。

帰ってから、7月5日のジェトロのヨーロッパ輸出商談会の資料作成に取り掛かりました。年間に4回の大きな展示会に出展させていただいておりますので、ハンガーなどは特別に用意する必要などはないのですが、カタログやプライスリストなどを完備しないといけないということで、数日というのがあっという間に時間が経ってしまいます。

商談会とありますが、林与の目的は、ヨーロッパブランドのバイヤーの方に、日本で作る麻の世界を見ていただくということです。ヨーロッパのアパレルリネン世界というとイタリアのウィーバーが有名です。イタリアのウィーバーにしても、常に新しいものをバラバラと生み出し続けているのではなく、培われた技術の上に色柄を展開して、一つの機屋が自社特有のコレクションを形成するのです。機屋のなかにテキスタイルをデザインする力があるというのが大きなポイントです。

ヨーロッパのトップブランドのバイヤーの方に、日本のテキスタイルを見ていただく機会ですので、商談以外の日本の織物文化を伝えるような商品もご覧いただいたほうが良いのではないかと考えております。値段や売り買いの世界ではない、日本の伝統に培われたものづくりの世界というのを理解いただかないことには、イタリアを主としたヨーロッパで作られるアパレルリネン以上に高価になりがちな、日本の本場の麻織物の世界に価値を見出してもらうことは難しいと考えます。

展示会や商談会を商談の場と考えないのが、林与のスタイルです。世界の麻織物文化を担う一端として、損得ではない価値観の世界、ものづくりの世界をご覧いただくことに意味があるのではないかと考えています。


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