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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

強める弱める

2022年06月06日

織物の経糸が緩んでいるときにバックレストを強めるのか弱めるのかの判断、バックレストの動きを少なくすれば送り出し量は減って全体的にテンションは強まる。一方で、バックレストを動きを大きくすれば閉じた時にテンションが緩んでしまうのを吸収して筬が打ち込む瞬間の織前のテンションは上がる。緩くしても強くしても経糸の緩みは改善されるって???頭の中でおかしな疑問。

バックレストの動きを少なくする方に掛けてみた、全体的にテンションが張って耳そばの浮き織の度合いが改善された。あとシャトル織機の織る速度、織る速度が遅いのと早いのでは、耳そばというのは影響を受けやすく、速いと内側に引っ張られやすいから一番端と少し端とではテンション差が生まれて、少し端の糸が緩み始め、織幅も狭くなる。速度を落として織ってあげると織幅というのは横糸のテンションが下がるので広く織れることになる。

ほんとなら、回転数を落としたときには、ステッキを叩く強さを速くしてあげないといけないのだけども、まあ、ちょうど織れるくらいのスピードで飛んでいるのでそれほど悪くは思えないからそのまま。回転数を速くした時には逆にステッキを叩く強さを弱くしてあげないときつくたたかれすぎる感がある。一か所の調整が他のところの調整を呼び込むパターンって結構あって、スピードを上げるとビームの送り出しが多くなるとかの現象もあったりで、スピードを落として織るとビームの送り出しが少な目になってこれもまた幅が広く織れることになってくる。幅が広く織れるというのは悪いことではなく良いことで、耳そばの糸が無理をしていないということ。

綿の糸だとそれほど影響は少ないのだろうけども麻糸の場合には伸度が少ないのでこのあたりの調整がほんと難しく、ビンテージのリネンなんかでも耳そばは食い込んだりボロボロのものが多いけどもせっかく織るんだし布は綺麗に織りたいと思う。ビンテージのリネンは耳があんなに食い込んでいてなぜ織れていたんだろうかと思う。普通は食い込むと織れなくなったりするのだけども。なぜ耳までリネンが良いのかは縫製面で角に9重の場所が出来ないことなどあるけども、他にもメリットがあって、綿よりもリネンのほうが雑菌が繁殖しにくくカビが生じにくいとかもあるので、キッチンクロスの耳までリネンはフチに綿糸つかうよりよいんじゃないかなあ。和布巾はほとんどが綿100%ですごく普及していて問題視されたこともないですから、そこまで気にするのは意味ない世界ですが。

キッチンクロスはなぜ白が多いのかというと、白は汚れやすいのだけども汚れやすいから汚れが落ちたかどうかとか見分けやすい。リネンの場合は汚れを吸収しやすく、水で洗うと吐き出しやすいという性質があるのと、本当に汚れてしまって汚れが落ちにくい時には煮洗いしたり、重曹の量には気を付けてほしいけども、リネンを白く戻すには重曹を少しだけ入れて煮洗いすると真っ白に戻る。重曹で洗った後はアルカリ性なのでお湯でよく濯いでくださいね。(重要:入れる重曹の量にはよく注意して煮洗いしてください。)


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