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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ウェディング

2023年05月18日

林与のリネンでウェディングドレスを作ってくださる案件は過去にも何度もいただき、人生の特別なイベントに林与の生地をご指名いただくことはありがたいことである。友人の娘さんが結婚式を挙げられるのでその引き出物にアイリッシュリネンハンカチをお使いいただくことになり、中には林与の可愛い感じの小さなパンタグラフタイプの会社案内をいれさせていただいた。

特別な思い入れのあるアイリッシュリネンハンカチなので、特別なシチュエーションにはよいんではないだろうかと、2000年以降に、アイリッシュリネンを探していて、それがどこにもないということも分かって探していて、それでも会社の倉庫から出てきた。

出てきた糸が、最初はリネンとは思えなかったのはその細さ、糸質も柔らかく光沢感がありベージュがかっている綿か綿麻の糸ではないだろうかという想像、でも、箱は未開封で北アイルランドから輸入された旨が掛かれていて、ラベルにはうっすらと140LEA。先代が生きていた時に昔140番手の糸を買った話を事務所でしていたけども、使っていなかった、そのままのこっていた。

しかし、140番手の糸というのは普通は織ることができない。たまたま、シャトル織機を林与に入れ戻したので、シャトル織機で140番手に挑戦してみた。まあ、普通に織るだけでなく、先染めでも挑戦してみた。現行の150番手の織物も織ったりもしてみた。それが39歳くらいのとき。あれから15年。15年仕事で動き回っているので、まだちょっと前のことのような感覚。深く広く出来る限り。

この糸は、北アイルランドにあったハードマンズサイオンミルの象徴的な糸の一つで最細番手だったようで、白く見えるけどもビンテージっぽい色合いの生成糸、時代を超えたような深みを感じることが出来る。林与の歴史も背負っていて、当時の世界最高の糸を手に入れようと糸商さんに頼んで手に入れたアイリッシュリネン糸のひとつ。


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