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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

インチ換算

2009年08月18日

織物を設計するときに困ることの一つに、単位の問題があります。機械の設定などはすべてインチで統一されているのです。たとえば、打ち込みのギアは1インチ当たり何本、整経の筬や織筬も一インチ当たり何目です。(ただし、産地によって、鯨寸を使うところや、実際に通す糸の本数で計算するところもあります。)

通常使う定規やメジャーは、センチです。1インチは、2.54cmなので、一般的な織物の巾である仕上44インチの織物というのは、112cm巾の織物ということになります。

糸の量を計算するときには、ポンドやヤードを使います。実際のハカリはグラムなので、織りたい長さなどはメーターなので、単位換算して、必要な糸量を計算するのです。

麻番で100番手の織物で、縦の本数が3080本で、通し巾が1.3Mで、横の打ち込みが60本だと、計算をすると、ロスを見ないで、縦がおよそ51グラム、横が52グラム必要となってきます。通常は、整経が短いと2割から2割5分程度、横は1割程度のロスを見て糸を準備しています。

また、糸もラミーの場合には、NET表示の重さがあるのですが、リネンの場合には、大体4%~5%少ないというのが経験上の値です。乾燥しただけで、糸長は正しくあるといわれていますが、実際に計算してみると、輸入糸は実際少なめにしか入っていないということが多いのです。この辺り、海外の商品の品質表示の問題と共通するところであきらめざるおえないのかなあと思っております。


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