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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

糸巻

2011年08月19日

ハンドメイドの方が使われる糸を巻く機械と、業務用の機械とではかなりシステムが違います。カセに染まった糸をチーズに巻きなおす、チーズワインだーというのがありますが、Vベルトとよばれるプラスチックゴム製のベルトが、切れてしまって、機械工具店に買いに行きました。農業用のベルトなどと共通の仕様で在庫などもあって、交換して無事に仕事が再開です。

この機械にしましても、何十年も昔のものなのですが、それが一番、麻糸にとっては良かったりするものです。整経の機械なども新しいものもあったりするのですが、麻糸のように糸に斑があって切れやすい糸の場合には、ガチガチの機械すぎると駄目で、柔なところが機械にあったほうが上手に扱えるのです。

私自身、整経機にしても、何百万円もする機械なのになぜ、木の部品を使っているのだろうかと思ったこともあるのですが、精巧に鉄でできている整経機を使ってみてその意味が良く分かりました。作業する人に冷たいのです。ヨーロッパの大手の機屋さんには最新の機械が入っていると聞いていますが、リネンの織物など最新の機械では扱いにくいのではないかと想像をしています。わざわざ、リネン用に織機を作るメーカーというのもありませんでしょうし、天然繊維を扱うことを前提とした昔の機械というのは希少な存在だと思います。

機械をつくる技術も今は海外にどんどんと移転されていきますが、海外に移転されて稼動するのは今の量産のための設備であり、人が使うことを念頭においた人に優しい設計というのは日本の昔の機械に感じることが多いものです。


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