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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

2011年10月31日

今日は午前中に段取りをして染色工場に糸などを持っていきました。アパレル関連の仕事のほうも国内向けというのは非常に小ロットなものづくりが多くなり、カウンターや色見本、展示会サンプル、本生産、と3回の生産が伴うことを考えると、ストック在庫を流すのと比べると実際3倍以上のコストが掛かります。

質を落とさないためには、材料をある程度まとめて購入したり、染色をまとめてすることでバルク価格で流せるような対応をするのですが、製造する側の品質を守るための良心的な部分で、それは製造する側の在庫リスクという形で掛かってきます。在庫ゼロという夢物語などはしわ寄せに目を向けていないだけのことで、それは局所的で不完全なマネージメント哲学だろうなあと思います。

昨年国内の展示会に参加していた台湾のメーカーさんが今年は居られませんでした。お話をしたときにも、日本国内の繊維需要の低さには驚かれておりました。日本という国はなんても手に入り繊維製品が飽和状態にあるといえ、価格が安くても見向きもされないという一方で厳しさがあります。

また、決まったとしても海外メーカーを支えるだけの規模の注文になることが少なく、海外メーカーが販売先として日本メーカーを敬遠し始めているのが常に繊維業界ではささやかれています。日本人のバイヤーさんがよくやるのが、次は大きな注文をするので今はがまんしてというやり方でそれは海外ではまったく通用しない話で、そういうミスマッチを生み出す口先での手法はすぐに愛想をつかされてしまうということのようです。


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