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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

本職

2012年03月03日

今日は午前中に染色の打ち合わせを2回行って4月の生産に備えます。予定をしているご注文を予定通りに入れていただいた形で、全体的な4月末くらいまでの生産のスケジュールはほとんど埋まってしまった感じです。4月の中過ぎからは、来年の春夏に向けての見本つくりを本格的に行います。

今年どんなものを作るかというのは、半分くらいは頭の中にありますが、まだ未定なものも多いのですが、リネン100%で、10くらいの新しい取り組みをベースに色柄を含めて何十かの新しいハンガー見本を生み出すことになります。トータルな見た目の仕上がりの違いやエレガントさみたいなものがでればと思っています。

ものづくりというのは技術や技法的な部分が大事に思われるかもしれませんが、その部分というのは基本といえば基本で、大事なのは感性やテイストをしっかりもっているかだと思います。感性やテイストがあるから技術や技法的なものが必要になってくるのだと思います。

たとえば、織機を触りながらのさじ加減が必要だとは思います。色を打ってみて良い感じ悪い感じ、キバタを触ってもうちょっと厚くしようとか薄くしようとか、糸を触っても今回の糸は良いなあとか悪いなあとか、自分が一番良いなあと思うスタイルを積み重ねていくこと大事で、そうやって作り上げたものは、後から見ても他にはない自分らしい良いものに見えることが多いものです。

林与の場合は、オリジナルな生地をつくるという要素を持っていますので珍しいケースではあります。賃機屋さんと呼ばれるところは規格や材料を与えられてそれを織るのが仕事で、同じ機屋であってもものづくりのスタイルというものはまったく違います。ジャストインタイムな時代になり賃端屋さんや下請けか工業の方が廃業されていくケースが増え、インスタントでできるものづくりだけが生き残る時代ではあります。

先日も、全国チェーンの飲食店に行きますと、レトルトパックを電子レンジで加熱して器にもるという調理方法、生温いチゲ鍋だったので、もっと熱くしてほしいというと、電子レンジで再加熱、お熱いので注意してくださいといわれるものの、鍋すら30度もないほどまだまだ生ぬるい。迷うのは再度加熱してほしいと頼むかどうか。大手らしい素人でも電子レンジ一つで同じ味を作れる世界なのが空しいところです。


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