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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ものづくりの方向性

2009年10月28日

今日は午後から大阪のお客さんが来てくださいまして日本のアパレル業界の情勢を話しました。ものづくりの方向性において、どこでも議論になるのですが、二つの方向性があるかと思っています。一つは大量に安くものを売る。もう一つは、品質にこだわり高いものを作ることです。最近ではコストを追求しながら安く作つくり、ブランド力やマーケティング力の違いで最高級品として売るような形が勝ち組のようです。

ファストブランドのように量を行くことで安いだけでなく中くらいの材料を使えるようになるケースもあり、必ずしもファストブランドの素材が悪いことはありません。百貨店ブランドが語れるクラスの材料から中クラスに落とすと素材の面で、ファストブランドも百貨店ブランドも同じレベルになってしまい。価格面で訴えることのできる顧客をたくさん持つファストブランドはマーケティング力では断然勢いがあるので、百貨店から客足が遠のくのは当然だと思います。

高いものが売れないといわれる今の時代において、百貨店ブランドさんが、ファストブランドさんと競争を意識されています。コストをどうやって抑えるかということがポイントとなり、高いものを作る人がいなくなっては、日本の高級な素材づくりが成り立たなくなり、素材においては品質面でも急上昇の中国に抜かれてしまうのも時間の問題かと思います。

今回の上海の展示会でも、日本の百貨店や商社が中国を消費市場と考え進出するときに、日本やメイドインジャパンを謳えるような商材を探しておられるというのが伝わってきました。また、中国のバイヤーや欧米のバイヤーも、「これはどこで作ったものなのか」という質問をされる方が多く、日本製であり、出展者自身が織っているということに意味を感じておられるのが伝わってきます。また、他で手に入らないものを探しておられ、直接、買いたいという気持ちも強いように感じました。


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