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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

元気

2013年03月10日

業界が元気になるためにはどうするべきかというのを考えることもあるのですが、繊維の業界で世界が動いてしまっているときに、農業の保護や自動車業界の車検制度のように非関税的な規制を設けるとかになってしまいそうで、産業を守るのに政治力に頼る方法とかだとフェアじゃないとみなされてしまいますし、守られた中で元気にしている様に見せてもそれは虚構の元気。

また、競争が、海外との価格競争にあるだけでなく、携帯電話やパソコンなどの昔は高額だった消費財が値下がってきたこともあって、そういう一般に代替財とは思われないものとの価格競争もあったりします。ICチップやメモリの世界もかつては諏訪盆地がメイドインジャパンの象徴的なイメージでしたがそれももう遠い昔の話です。構造的な不況の中では、勝ち組と負け組みを作ることで勝ち組が元気にしているのを業界でもがんばればうまく生きていけるといいながらも、それは単なる一時しのぎの着実な衰退モード。

専門家などもよく言われるのが中小企業は、ニッチェのゾーンを狙い、高級なものに特化しろといわれるのですが、その方向にいこうとすれば、大事なのは自分がニッチェなゾーンを狙うだけでは駄目で、最終的にそのニッチェなものを欲してくださる最終的な使い手との出会いに結び付けなければ駄目という部分見落とされがちです。

先日、ファンドの交流会で、ユバを扱っておられる食品メーカーさんの女性社長さんが本当に元気にされているのです。たまたま、私が会場の建物についたときに、エレベーターに乗ったのですが、全然関係のない私にニコニコと話しかけてきてくださいます。ユバというものをほとんど食べることもない私ですが、こうやって元気にされている姿というのはご商売にもうまくされている要因なのだろうと思います。モノづくりがうまく行くためには、モノづくりじゃない大事な部分を、ユバの女性社長とエレベータの中で1分ほどお話しをさせていただいて、このおばちゃんには何をやっても敵わんなあと思いました。北風と太陽の世界です。


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