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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

覚悟

2013年03月11日

仕事というのは、覚悟を決めてやるやらないというところで、作るものがまったく変わってくるといえます。時間も限られている中で覚悟を決めていれば自分が進めて答えを出していけるのに覚悟がないと結局何も出来ないままに終わります。

約束を決めさせたほうが勝ちというのが、実は約束の世界だったりします。一方的な都合だけを押し付けてできないのかできないのかと迫ってくる。しっかりと同様の覚悟で動けるような系列つくりというのが大切だろうと思います。

必要のない関係は作らないことも大事、よく、仕事をしていてもセールスの電話などが掛かってくるのですが、特に大手企業の絡んだインターネット関係、事務機器関係、電力関係、電話回線関係のセールスなどはまともなものがほとんどありません。まず、一方的に自分の儲けのために電話しているということも頭にないところから始まります。それに大手さんが絡んでおられるので、大手日本企業の商モラルというものはないに等しいです。

コピー機のセールスの方も、今のコピー機に満足しているといっているのに、一生懸命にコピー機の話を聞いてくれ、置かせて欲しいと斡旋してくるので、無料ならスペアに置かせてあげても良いというと、びっくりしておられ電話を掛けてこられなくなりました。私自身も麻生地という特別な世界のものを作っているので誰もが欲しいと思ってくださるものではなく、麻生地を欲しい方の中でも弊社の生地を気に入ってくださる方に使っていただくのが一番だろうと思っており、押し売り的な斡旋はしたくないのです。

商売をされている方でも、猛烈に押し売り的にプッシュして、売れないと分かると嫌なら別に買わなくていいよみたいな感じで、すーっと引いていかれるタイプが多いものです。商売って急ぐ場合など場合によっては損を承知でもやる部分もなければ駄目だろうと思うのですが、損を覚悟して我慢して動く仕事も多い中で相手がそれを汲み取っていなければ終わりだろうなあと思うのです。その辺りが三方善の本質だと思うのです。

たぶん、「売り手良し」「買い手良し」「作り手良し」といわれる、近江商人が、在庫や金融リスクを背負うことで、物が流れる状況を生み出すという近江商人特有の気質だったのではなかろうかと思います。まずは、物や物づくりする人々を抱えてそれを欲する人を見つけて売っていくという、人のつながりこそが一番大事な商売。

モノづくりの部分だけでなくマーケティング的な部分でも、モノの価値を高めるため自分の脚で遠くまで歩いてそれを欲する人を見つけて売ったというスタイル。作り手も売り手に感謝し、遠くまで歩いていってしっかりと買ってくれる買い手に感謝。また、近江商人の理想像である質素な生活ぶりというのは、ものの品質を高める上で厳しさを持ちぶれない基準を持つためにも重要な要素だと思います。


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