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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

布つくり

2013年05月12日

プレミアムテキスタイルで、奈良のミルツルさんがプレミアムテキスタイルの会場で、ツバメダンサーズの布を見せて下さいました。ベースの生地は林与がつくりしたリネントップ生地なのですが、その上に子供の落書きのようなツバメが連なる刺繍を載せてかわいく仕上げてありました。

ああいう創作的な布というものがもっと世の中に溢れていても面白いだろうなあと思えますが、魅力的な布に見えるまでには幾度かの小さな修正を重ねる必要などあるもので、刺繍の方が作業の手間を惜しまずに細部を詰めて完成にまでたどり着いたものと感じました。

ツバメダンサーズのような布が展示会でもたくさんならぶと面白いと思うのですが、不特定多数の多くのメーカーさんに対して提案をする生地というものは、独創性を抑えたものであったほうがよいのも事実です。外にはでないミルツルさんの布ですので、興味のあられる方はミルツルさんのサイトでチェックしてみて下さい。

仕事においても、あったら面白いのになあと思えるものを形にするということはなかなか難しいというのは、林与の布看板を作っても感じました。布って力を注ごうと思えば、どこまでも力を注げるものなので、人生の時間も注ぎ込むのよいのです。

商売で布をつくるとよい布ほど先に売れていってしまい、手元には残らないことが多いものです。日本の織物産業の歴史を振り返えろうとしても、機屋さんにもアーカイブが残っていないことが多いものです。


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