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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

行き当たりなものづくり

2013年05月27日

今日は朝から糸を染めるため糸の準備をして、染工場さんに糸と指図を投入しました。林与にしても同じ色でも染めた時期が違うと染料が違うこともあるので、リピートの場合、その染色ロットと同じ色に染めないといけないので、単に色番だけではなく、いつのどんな染なのか調べる作業が付きまといます。

縦糸と横糸に使うのでは、染め方が違う場合があったり、糸に糊をつけたりつけなかったり、縦にも横にも使うとなると同じ色で縦用と横用ができるとややっこしいので、一番安全な方法で染めることになります。

午後からは、昨日、織る注文をいただいたのでその分を糸の染を待っている間に織ってしまおうと、在庫の横糸探しを行い、何十メートルかパンツ用に織りました。しっかり目に織っておこうと思って、打ち込み本数を決め、パンパンに近い状態です。

厚い織物というのは織機を苦しめることになるので、標準的な密度で織りたいものではありますが、普通じゃなく見栄えしたり、面白くみえるものは、普通じゃない要素が必要だったりします。

でも、今回の分は、次に同じものができるかどうかを確約しなくてよいだけ、気はすごく楽。アカデミックなモノづくりでは、こういう部分を大事にとなるのでしょうが、一般的には、布づくりというのは、再現性をもたせるためにどれだけのお金と時間を使うかという戦いだったりするものです。手間の掛かるモノづくりほどもろく、同じものだけを作り続けるところが強いのも再現性

今日使った横の糸などは私が仕事を始めた頃にすでに在庫としてあった糸。ダンボールの箱から取り出すと撚糸が掛かって何十年も経っている糸ですが、この糸たち100年どころか、たとえば、1000年後でも糸は残せば織ることできると思うほどです。


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