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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

日曜日に

2014年01月26日

今日は日曜日、昨日上がってきた反物を検反して出荷。そろそろこの春の納品の終盤を迎えており、納期に追われての仕事がほとんどではあるものの。来春に向けては定番のシリーズというものを毎年販売していくような方式に変更するべきではなかろうかと思ったりする。

今は仕事がありすぎて出来ないほどの状態。こういうのをこなしていけるのも地元の染色工場さんや加工工場さんの急ぎのときに無理をしてもらえる協力があるからで、そういう協力に対して応えられるように、仕事の規模を大きくしていかないとならないと思う。

一ヶ月というか、いろいろなことをしすぎて、1年すらもが非常に早く過ぎてゆく、最近は、いろいろな方面から声を掛けていただくことも多くなり、陰ながら見守っているテキスタイルマルシェを企画されているグループの方から、トライアルマルシェという企画に参加のお誘いをいただいた。詳細はまだ未定のようですが、2月後半に展示会ではなく、大阪での即売会ということで参加させていただくことになりそうです。

私も十分に年配になってきて、若い皆さんが活発な動きをされているのを見て、今の時代に仕事に一生懸命取り組む、しかも、繊維という成熟してしまった分野に飛び込んで。成熟した産業にやる気のある人材が飛び込んで、実際に経験を積むというのは本当に良いこと。

実際の仕事の難しさも分かるというもので、そういうのは機屋の職人が経験することは少ないので、職人というものはいつも仕事があって目の前の仕事を時間こなしていると食べていけるように錯覚を持ってしまうものだ。若いときに厳しい経験をして現場のモノづくりに向かうことができれば、仕事のある喜びというものも分かるもの。

どこかで書いたかもしれませんが、私も若い頃に仕事にやる気を持って見本を作ろうと仕事が終わってから自分で柄組して整経をして自分で糸を繋いで布を織ったのを、先代が私のやていることをみて、糸がもったいないから止めろということを言われ、それ以来、自分自身で柄組するのを封印し、先代が亡くなったのを機に、社長となり自分自身で自分自身の作りたい生地の企画を再度スタートしました。

アイリッシュリネン、オーガニックリネン、リネン細番手、リネン高密度、シャトル織、ストール、ハンカチ、キッチンクロス、ネット販売、展示会への出展など、自分自身の考えたことを10以上もプロジェクトとして立ち上げ実践して布の形にしてみなさんに見ていただいた。市販のものよりも不出来でもよいが、自分自身が作るのだから違って見えてほしいというのが願いであった。自分で工場と布を織る力をもっているのだから、真似する必要などなく、自分自身で考えて作り上げることが一番大事であるという思い。

売れなくてもいいから、自分の作りたいものをつくり、経験したいことを経験しておこうと、普通の仕事をしながら、プラスアルファで経験できたことが大変だったけど本当によかった。ハングリーな気分でものづくりに没頭できるうちに没頭しておくのが、繊維業界に限らず大事な経験。また、へたくそなものでもお披露目して恥をかくのも大事で、そういう度胸がないと1年なんて何もしない間に終わってしまう。


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