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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

豪雪

2014年02月15日

日本も各地雪が多いですが、アメリカも雪が大変というのは、先日ナイアガラフォールが凍ったのを知って、今日はニューヨークのお客様が1mほど雪が積もっているとかで雪どけが大変だということをメールいただいて、私のところの20cmほどの積雪というのは、雪が積もったうちには入らないのだろうと思ったり。

今日は、夜、急いでもらった加工が上がって来て、リネンの光沢のある素材。リネンではこういう光沢のあるものは少ないのですが、一昨年、昨年と糸がよくないので、綺麗に仕上げないといけないので、糸もとくに慎重に選んで作りました。仕上がりを見るとネップがところどころに見えるも、それほどきつくなく、昔作ったものとそこそこ近い感じで光沢感もある。

一方、完璧を求めるならこのネップや毛玉は許せないところ。これをクリアする方法というのも頭の中にあるが、それが本当の昔のものづくり、なぜ、昔のリネン糸が丸いのかを考えたりするとその答えも見える。作り手がそこまでこだわってもお客さんがそれを求めるのかという問題もあろうかと。

お客さんというのは、最終消費者を指すこともあるし、途中の問屋さんや、また、ブランドさんを指すこともある。アイリッシュリネンが消えていったのも、作り手や最終消費者に決定権がなかったからではないのかと思ったりする。良いものというのは無理やり残さないとならないのだが、それはお客様にしても無理やり買わないといけないということ。

途中の業として、動いている皆さんが無理やり買うことができないと難しいだろうと思う。私自身も無理やり良い材料を買ったり、無理やりベストな選択をすることでモノづくりがまだ残せるのだと思っている。林与の工場にしても無理やり残しているから産地で麻を織り続けていられるだけのこと。私が織物に入ってわずか15年あまりで産地の機屋さんの廃業をたくさん見た。実際に織機をもって職人を抱えて自社で完全に生産されているところが廃業されるケースが多い。リスクを自分の中に丸抱えしてしまうからだろう。


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