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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

京都

2015年08月14日

今日は、仕事の段取りなどがようやくちょっと落ち着いたので何ヶ月振りかに京都。2時間ほど四条界隈の夏の店頭の様子を眺める。先日、ネットのお客様からリネン生地に関してのお問い合わせがあって、弊社の生地では幅が足りないということで、京都の大きな手芸屋さんなら生地をお持ちでなかろうかと思って、一度ご覧になられてはとご紹介をしたのですが、該当するような生地なかったということで、ご紹介をした私としては、一度、店頭の生地なども知っておかないとと思って京都に行ったついでに店頭を眺める。

手芸店の店員さんたちの対応がほんとすばらしいなあと感じる。リネンに関しては後染めの生地が主体で、店頭の前のディスプレイのジャケット生地がよさげで気になったが、その生地は置いてなかったように思えた。プリントで有名な海外のメーカーの綿の生地も置いてあったが、同じお店で、似たようなほかのメーカーのものが10分の一の値段というのも両極の世界が一つのお店にあって、広い層のお客さんを捕らえることができないとお店の来客も保てないのだろうと感じる。

次に、大手SPAさんの店頭を眺める。秋冬に移行しているが、大変だろうなあと思うのが新しい企画をヒットさせ続けないといけないこと。奇抜な企画が増えていて、ベーシックな良質感が以前よりも落ちてしまっている。鹿の子のベーシックな紺のニットポロのような一番買いたいものが1280円だったりする。

テイストがよければ値段は通るだろうが、新しい企画とはいえ、奇抜なテイストにはなかなかついていけないだろう。そういうもの、しばらくすれば1着500円ワゴン、数ヶ月すれば500円でも買うのを迷うというものをつくってしまうというのは、客観的にみてよい商品企画とはいえないのではないだろうか。奇抜な企画でもブームにまですれば勝ちで、それがヒットヒットメーカーの生業なのかもしれないが、値段は上がれど素材は落ちてきているという、一般のブランドの衰退と流れと同じ流れが見え始めたときに、SPAが成り立ってきた本質が消え始めてきたのではなかろうかと思う。優良企業となると、初心に帰れない事情もほかのブランドと同様にあろうかとは思う。これはまた日本という国規模や地場産業などにも共通する衰退の要因なのであり、大きいから安心ということもなく、大きいと逆に立て直すことは難しいのが常。


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