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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

東京

2016年01月12日

昨晩から織機の立ち上げに手間取り、シュワイターも移設したのがうまく回らず、従来使っているシュワイターを、管の長さを対応させて巻く、ほんといろんな問題があるもので、織機の立ち上げのときの織機の音なんかも織れてはいても、私的には、まさに木管楽器のようなさまざまなトーンの音が混じっている違和感。

1日も織れば、音は次第に馴染んだ音に変わってゆく。移設した織機が場所に馴染むということだろうが、1日でやることが1週間2週間を超える作業となる。織れてはいるものの、最初のうちは、シャトルが縦糸を何十本も切るようなアクシデントが多く、それを直すだけでも一回1時間を越える作業。最初というのはそんなもので、それを軽減するために、時間は逆に掛かるが、インバーターを織機に取り付ける。急がば回れだろう。

低速で、慣らし運転を何時間もやって、織機が落ち着いてきたら速度を少し上げてみる。低速すぎるとフォークがうまく反応しなかったりして、問題もないのに横糸切れで織機が止まる。フォークを低速用に直して、シャトルも中にシャトルライナーという猫の毛の偽物が敷いてあるが、それがシュワイターが異なるので窮屈すぎて取り外す。するとゆるすぎて今度は出方が大目。

移設したシャトル織機も1年以上は動いていなかったものなので、油をすべての箇所にさす。まあ、問題なく動くまでに、十箇所以上の調整が必要で、よく言われる新しく移設した織機は1ヶ月ほどは空運転してから使うというところだろう。それでも、2日ほどでまともに織れるようになった。織れない時に触ってはいけないところを触らないということも大事で、それをやってしまうと今まで前の工場で何十年も調子よく動いていたバランスが崩れる。

夜行バスを取ったがそれに間に合わず、車で東京の加工工場に午前中に投入が完了し、会社に戻ると夕方6時を過ぎている。東京への車での往復くらいは仕事と比べると大したことではない。会社に戻ると、3件の出荷、こっちこそが修羅場。ミラノウニカの撮影素材の提出と、匠コーナーの素材提出が遅れているということで対応。

よくいわれるのだが、仕事は何十倍もしていても実際に仕事しているのだから、アクシデントがつき物でそれを乗り越えるには普通の感覚の仕事の何十倍もの時間が掛かる。それも答えを導き出せないことが多く常に時間との戦いである。答えのない状態でいつできるのかを約束しないといけないときも多いが、普通だとわからないという答えが正しいのだろうが、自分が出来ると信じて約束をすることも多い。

昔から、ほかの人に頼んでも結局できないという結論も多いので、私自身が解決に回るケースも多い。普通の感覚で仕事をしないことが大事だと思っている。普通の感覚の人が多くなりすぎると、普通の人に合わせるために余計に仕事が増えて仕事が回らなくなることも多い。

できないよで済む答えの人と、それじゃあ今日なんとかやってみるの人とでは大違いで、それじゃあ今日やってみる人と組むほうが助かるんじゃあないだろうか。


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