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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

織れる織れない

2016年01月28日

織機をいくら調節しても織れない問題が、織機を変えると織れる事がある。同じタイプの織機同士でもそれはありうるし、違うタイプの織機に載せかえると織れることがある。

今日も耳が綺麗に織れない問題が発生で、片方の耳は綺麗、反対側が揺らいでいる。用途があるので、あまり糸を釣れるような織り方をしたくないので、普通のまま織って、加工での縦張力と横への引っ張り出しで耳がまっすぐになることに期待する。

本来は耳というのは悪くても加工できればそれほど問題ないのだが、用途によっては耳まで製品になる。ストール、着物、林与のキッチンクロスなどがその一例。本体以上に耳の調節は糸のゆるみがあるなしで変わってくるのでその調節は難しい。耳の揺らぎの問題を解決するために織機だけを一生懸命にみていても駄目で、縦糸、そしてシャトルの糸調子をみる必要があろう。

今日、耳の問題で解決のために触ったのはローラーテンプルのテンプルバー。なぜか内側に生地を誘導するようにしてあるが、本当は外側に誘導するべきが正解ではないのか。外側に誘導するとやはり、織り上がった記事幅が広くなり、筬で「く」の字に縦糸が折れ曲がって織れる事もすくない、すなわち緩んだ状態で織れることが少ないので、横糸の食い込みが少なくなる。

なぜ、ほとんどのローラテンプルのテンプルバーが生地を内側誘導なのかは疑問だが、織機を作っている人がわざわざ誘導するように針を斜めに走らせてもそれの左右を勘違いして設計書に書いてしまうこともあるだろう。あるいは、誰かテンプルを掃除したときに左右のテンプルバーのほとんどが逆に入れ替わってしまったのか?

このテンプルローラー一つの問題で半日、気がつかなければ、正しくは織れないという結論につがなる、怖い話。正しく織るために大事は大事。


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