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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

写真

2010年03月15日

昨日は会社はお休みでしたが、午前中、アイリッシュリネンハンカチの撮影を行った写真ができあがりそれを展示会で配布する用の印刷物にする打ち合わせに大学のほうまで伺いました。写真からも普通ではない高級感があって良い感じです。昼からは、ひこねの縫製の工場で組合の運営に関しての打ち合わせでした。

単に現存する北アイルランド紡績の糸というだけでなく、30年以上も昔のビンテージ、サイオンミル、超細番手ということで、アイリシュリネンを語る要素としてはこの上ない素材を今織ることのできることは、リネンを織るということに関してこれ以上の幸せはないかもしれません。

実際に、そんな糸があったことが奇跡ではあるのですが、30年以上も昔の繊細なリネンの糸を織れる環境があるということも同時に奇跡だったりするのです。一番簡単な無地で織るにしても、糸をそのまま織ることはしません。手を掛けて織れる状態にしてあげるのです。

そして、織る時も通常以上の調整を行います。糸が細いと、縦横とも本数が増えます。本数が増えた分、織る時間も長くなりますし、切れる確率も高くなります。しかも、太さが細いので何倍も切れやすくなるのです。そんなことで、通常の細番手織物の10倍ほどの手間を掛けて織って行きます。この世界が今の量産の麻織物で失われてしまった世界で、麻織物の価値を生み出してきた本質ではないかと思います。


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