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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

シャトル織機

2017年02月23日

今日は、午前中、横糸が良く切れるということでシャトル織機の調整。見てみると案外とうまく動いていて、眺めながらもう一台の調子の悪いのを調整。こちらのほうが難解で、革のピッカーが引っかかってステッキが戻らない問題で、戻っていないところにシャトルが飛んで行くので、シャトルを挟むという状態。革のピッカーを引っかからないように、金槌で叩いて変形。強引なんだけど仕方ない。グラインダーで削ったりするよりもこのほうが良いと判断。

他に、縦糸切れの検知がうまくいっていないので、それを調整。綺麗に動くようになって、この織機も問題なく織れる状態に。織機というのは正しく動くのと動かないのでは価値がぜんぜん違う。正しく織れないと織機を動かしても、動かすことが苦痛なだけでなく、時間を掛けて織っても使える代物にはならない。今まで動かなかったものが正しく動くようになると、すごく気分が晴れ晴れ。

シンプルな織機なので、どこに問題があり、どこをどう調整すればというのが簡単に想像がつき、順番に手を掛けて行くと正しく動くようになる。でも、どこが問題なのかを間違えて、正常なところを下手に調整するとその下手な調整がいつまでも正しく動かない原因になりかねないから、問題を的確に見つけ出すことが大事。

調整の済んだ織機というのは、麻であっても普通くらいの番手の糸なら、ほとんど縦切れも横切れもなく問題なく織ることができる。今までの苦痛はなんだったんだろうと思えるくらいに調子よく動き出す。乗り越えられず止まってしまうと残念、乗り越える苦労が常に伴うのでできるというのは楽なことではないが、私の場合時間が足りてないが時間さえあれば楽しめる。綺麗に整備された織機がちゃんと正しく動いて本当にうれしいことである。織機が正しく動くと、次は、こんなものを織ろうあんなものを織ろうと夢が広がって行く。

私自身、ものづくりの正しい答えを出していくというのが基本なので、正しい答えが出せなければやってもできていないのと同じと考える。織機が正しい答えというのではなく、最後に正しいものが織れて、さらには、その織れたものがうまく売れて、全体として完結し、それの繰り返しがあって持続性のある形。常にそこに目標を置いて、結局は、物事は成り立って長く続けるということが成功の定義なんだろうと思う。


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