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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

筬割れ

2018年01月23日

今日は、機を載せ替え。載せ替えて織り出してみると筬割れが気になる。良い筬と交換するべきか、それとも修理するべきなのか、レピアの筬なら精密なので確実に交換するだろうけど、シャトルの筬なので修理しやすいので修理することにする。修理といってもドライヤーともうひとつ道具を使って、ドライヤーで鉄の筬の悪いところの上部を熱して樹脂を溶かして冷ますだけのこと。これで、開いたりしてしまった筬が、鉄が伸びて樹脂が溶けて、冷ますことで樹脂が固まり鉄も縮まりまっすぐになる。1時間半ほどの修理で、ほぼ完璧に元に戻った。こういう作業というのは特別難しいわけでもないけども、私自身時間がないのでなかなかじっくりとはできない。

仕事というのは、どうやるのかが分かっているだけだと何の意味もない。実際にやってそれが普通に続けられないと仕事としては成り立たない。現場では知識を持ってえらそうにしてもしかたないのだ、正しい織物が正しくできるように動けないとなんの意味もないという割りきりが大事で、誰かが自分のために準備してくれるのをまっていても仕方ない。

整経や織なんていうのも、1週間勉強すればあとは実践しかないだろう。最初の1週間に覚えたことを一生の仕事としているのが繊維の現場にありがち。どれだけ、実践したかが成果で、知識をつむのは遊びの部分。広い知識なんて必要はないので、目の前にあるひとつの仕事を確実にこなしてゆくことの繰り返し。問題にぶつかればそれを解決してゆくのが仕事、もちろん、よい先生?に出会えればよいだろうけど、大人がいつまでも子供のように教えてもらえるとは限らない。自分で失敗してでも正しい答えを見つけて行くのが問題解決の正しい方法で、それをすることで失敗を乗り越える力がつく。


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