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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

覚悟

2018年01月24日

織物の仕事で食べて行くためには生産性が必要で、良いものを生み出そうとすると、良いものだけつくろうとしていればよいのではなくて、良いものをつくるための余力を生み出す必要があると思う。時間にしてもお金にしても技術にしても。

良いものを生み出すためには、簡単な普通の織物の仕事くらいテキパキとこなせないと、無理だろうと思う。ある伝統工芸の学生さんとお話したことがあって、織物じゃないがひとつのものを6ヶ月掛けて作るという。共感はする部分あるけど、趣味の世界で、仕事の厳しさが感じられないのが伝統工芸としては失格じゃないのかと。

私からすると、同じことを2日、3日でそれをやってみないか、そしてそれを繰り返して、半年で、50倍、60倍やってみたら、食べてゆける本物じゃないのかと。食べてゆくためには、6ヶ月掛けてこれをつくりましたじゃなくて、普通に仕事しながら、そういうものを追い求めないと食べて行くのも難しいのが当たり前。

年末年始手伝いに来てくれた手織り経験者の方が、林与の量産の世界が手織りよりも大変だという素直な印象。私も近江上布絣を広幅で再現するプロジェクトやってるけども、量産の仕事のほうが何倍もプレッシャーかかるし実は作業も高度。だからプロ向けというか、業者向けの仕事というのはみんな背負いきれずでできなくなって日本の麻織物の本場である近江湖東産地から麻織りが消えるのも当たり前。

先月も、先生とされる方にとことん覚悟決めてやりましょうよというと、その先生はスポンサーがいなくなればやめるとかで、私の知らない世界で先生でも、私からすれば子供なんだとおもうのがそこなんだわ。私も本気でやるなら付き合うけど、先生とされる方でもそこまでの覚悟がないのが残念で先生で終わってしまっているのだけど、業界や産地を支えてゆくのは自分がどこまで覚悟して仕事するかだけのこと。

海外の展示会に行くと、どこもが何千人規模の会社、その会社の方々が、日本のどこどこの仕事を請けてやっている話。でも、その方々が林与のこと別に思って商売を別にして素直に覚悟の面で白旗上げて応援くださる。日本だと知識で張り合うばかりで、自分が仕事もしないのに偉そうでつまらない人が多いのだ。今の日本のものづくりの一番駄目なところ。


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