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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

母校の校友会が

2018年12月10日

昔、同志社大学の校友会が寄付金の運用を株式でやって、15億円消えてしまったことが問題になった。寄付をする側は、1万円でも母校のためにとやったのだけど、託した気持ちの重みを感じないものは、安易に手をつけてしまう。寄付金なんてものは善意の塊だから増えなくてもよいから正しく使わないといけない。

同志社の創設者新島譲が、貧しい農民から何ドルかの寄付をもらって、それが元になり帰国し英学校として同志社が生まれた。12人ほどの学生だったが、言うことをきいてくれなくて、悔しくて自分の手を鞭打って、国禁を犯してアメリカに渡り、明治の開国の日本の通訳としても活躍した新島だが、小さな英学校の先生として、うまく行かないことに自分の手を鞭打った。

寄付金15億円溶かした交友会会長も、そういう逸話のすべてを良く知っている人で学生には壇上でそれを諭し、寄付金を集めながらも、大阪証券取引所の名士だったこともあり、大阪証券取引所の大量の架空取引などにも手を染め、自利のために国民を欺くなど、母校の代表的だった校友会会長が、一転して母校の恥ずべき人物の代表となってしまった。

本人としたらすべて母校のためだったのだろうけど、基本を逸脱すれば駄目、寄付金があぶくで増えても寄付した人は誰も喜ばないのを分からないと。あぶくで身をたたせるとそういう道に落ちてしまう。自分のお金を使いながらうまく成り立たなくても自分で自分の手を鞭打ち、気持ちの面で常に正しいところにいないと。自分が卒業式で、その会長の挨拶を聞いて、諭す言葉は多いがありきたりな権威主義的で、ありえないほどに同志社の新島譲の精神を理解していない違和感を感じた。卒業式が、母校の校友会の存在を知ったのも初めてで、校友会に対するすごく悪い印象が校友会会長の挨拶で印象ずけられ、卒業生がそういうのに引きづられないほうがよいだろうなあと見守っていたので、経緯としてこんなところに書いている。

日本の年金なんかも正当化するために、自分の老後を守るためだからと強制していたのが、案の定、30、40年後の払わないといけないタイミングになると、世代間扶助とか言い出すし、都合よく年金記録も消えて、莫大なカネをいくら行政の人間が盗んだ人がいるのかも分からない。取るだけ取って払うつもりすらなかったというのが日本の国の年金行政なのであり、まったく誉められたものではない。年金を溶かしてしまう可能性のある株式に投入するとかも異常な話で運用益が出たとしてもあぶく銭なのであり、人が地道に働いて預けたお金を運用する方法としては、あぶくな方法で誰が責任を取ることもなく老後が逆に不安定になる。


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