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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

今やっているものごと

2021年02月01日

今やっている物事を大事にしていくことというのは大事だろうと思うのだが、関係のない世界の人から見れば、今やっていることの大事さも見えずに新しいことばかりで振り回して、今やっているものごとの大事さを見る目がない。

中山道の高宮の旧商家のたたずまいにしても、あれほど文化的な価値のあるものはないだろうけども、普通に壊してしまう話やリノベーションの話。私が廃墟的なものに魅力を感じるのは普通とは違うのかもしれないけども、新しく普通に作れるものよりはそういった同じようにつくることが難しいものは価値があるだろうと思う。今、作ろうと思ってもなかなかつくることは難しいのである。

こういう私のものの見方というものは織物の仕事でも価値観的なものに生きてると思う。衰退する業界を駄目なものとみて新しい業界をもてはやすみたいな一般的な考え方じゃなく、衰退することというのは逆になかなか難しいことなので、みんなできなくなってゆくのに、それを続けてやっていける部分にある意味強さがあるようにも思う。熟練者がやっても初めての人がやっても同じ土俵でやれる人だけが残れるみたいな。登山しないけど、登山と似ているかなあ。自分が自分で登らないといけないあたり。車で登ってはそれは別の意味。

以前、ある若い女性の方が夏の炎天下を、別の織物工場から林与まで10kmとかを歩いてこようとしてやるなあと思った。2時間歩くのが平気な人というのは、気合からして違うようにも思う。そういう人だと仕事も別の感覚でみることができて、いろんなことが簡単だろうと思う。スポーツの世界だと普通でも仕事の世界ではなかなかそういう気合のある人というのは珍しい。普通の繊維業界のおっちゃんおばちゃんらでは敵わんだろうなあと思う。


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