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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

時間

2021年07月02日

時間の経つのが早すぎて、1週間がというよりも1か月、1年が経つのが早い。けども、毎日やっていることというのはたくさんでいろいろやっているから時間が経つのが早いのだろうと思う。いろいろやっているといっても、一つのことをやろうとするときに、どこまで良い状態に持っていくかは時間との戦いで、キズ一つ直すのをあきらめるのかあきらめないのかで、30分、1時間が変わってくる。30分、1時間使っても直らないと結局キズとして扱うことになる。

キズを直そうとする人というのは、織るときにも上手に織るものだけども、キズを直せない人というのは織るのも上手ではないことが多く、結局、織物を織ることができるかどうかよりも、結局最後は、問題のない織物を作れるか作れないかに関係してくる。織物の仕事は年を取ると仕事が難しくなってくるのもそのあたりだろうと思う。

昨日は織機の問題で、シャトルの杼箱の高さが杼台からずれている?おかしな現象。杼箱の高さを調整するネジの取り付け方がおかしい状態で、なぜその織機だけそんな風に取り付けられてしまっていたのかが不思議で、それが原因でネジが緩んで杼箱が下がってしまっていた。

今日は、リネンデニムの立ち上げをやって比較的短時間でうまく織れ出したのだが、途中やっぱりいろいろと問題があって、そういうのを当たり前に乗り越えてゆかないと、そこでリネンデニムも織れなくなって生産ができない話になる。原糸から選んでの生産で糸のチョイスが違えば、同じ規格でも転んでしまう話。原糸のチョイスを失敗すれば織れなくなる織物の一つ。織る人にもかわいそうだけど、こうやってこうやってこうやって織ってみたいな手順を守って織ってもらうことが多く、言われたとおりにできない人には織ってもらえない仕事。

今、林与が、先代のころには織れなかったような織物が織れるようになったのも、いろいろな私の持っている手順を守って仕事を進めるからで、そういう手順を理解して守れないとやったら失敗する仕事になる。材料や設備だけでなく仕事を一緒にする人も大事で、すべてが揃って、正しく動ける前提があって、昔織れなかったような超高密度や超細番手、リネンデニムなんかが織れる。織れない原因や問題の原因が、織機や材料ではなく、人の問題であることが多く、作業する人の素直さというのは一番に大事なことだなあと思うのである。


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