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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

おだやか

2022年05月01日

5月に入って仕事はまだまだ山積み状態に残ってはいるものの穏やかな今年の5月、午前中に京都からお客様で、午後から仕事。ゴールデンウィークで外の世界が止まっている状況の中だと、落ち着いて仕事ができるので、ありがたい。

この1年くらいの目標は、生産キャパも少ないので効率的な生産を考え、原材料の上昇などを吸収できないかなあと考える。供給サイドの効率などを重視して生産を組み立てることで1割とか2割の無駄が省けるようなことも多い。特に、試作などは他の織機での生産を止めてしまい、非効率なものづくりになりがちなので、量産を兼ねての生産とする形。

今日も、少しづついろんな生地をみたいな要望があったけども、そういうのが一番コストが掛かり、後の対応も難しくなってしまうので、弊社規格の生地を活用してもらうような形が理想ではないのかなあと思ったりする。今も定番のソフト仕上げなどの在庫が少なくなってしまっていて、生地が必要なシーズンに入ってはいるものの、作れるものも順番にでしかない。

糸などを手掛けておられる方が日本に紡績が戻ってくる可能性があるだろうという可能性も示唆されるけども、もう、麻の世界の紡績の経験のある方すらも引退間際の世代で、実質的な紡績の主体は中国だったりする。今の日本的な仕事観ではまともな糸をつくることは難しいだろうと思う。産業界の米といわれたメモリや半導体なども、今は日本での生産は自動車向けの数世代前の半導体生産を構築するようなあたり。

先進国で最先端の量産品が生産できるのかというと、私も世界最先端の半導体工場の一つで働いたこともあるけども、装置産業化しマニュアル化した状況においては、誰がつくっても同じものができるというのがポイントで、働く人も普通に高校生くらいに真面目なら、世界一のものづくりができたりするのが今の半導体の量産の世界で、日本国内よりも途上国に持って行った方が働きたい意欲を持っている人も多くて真面目にものづくりが出来たりもする。その世界最先端の半導体工場で働いていてもこの工場は恵まれすぎていて長く続かないだろうなあと感じていたら数年後にはやはり閉鎖されたみたいな。

日本の大企業の家電メーカーの工場などが閉鎖に追い込まれてゆくのも同じような傾向で、アイデアよりもアイデアを現実的にアプライして形にする、そしてそれを現実的に流せるような量産にもっていけるような力みたい部分の大事さは、大変なことだけど日本という国自体がそういうところから逃げてしまって海外生産で、海外がそういう日本人が超えられない壁を越えて世界最先端のスマホや家電、EVなどを量産してくる。

国内は先細る製造業者をさらに締め付けるようなことばかりで、日本の企業ほどサステイナブルな考えをもっているようなことも世界的に珍しいのだけども、なぜか、海外のマニュアル的なサステイナブルに追従で、逆に日本の何代も続いてきているようなものを100円ショップやファストブランド的とか、ファーストフード的な大量生産大量消費的な盲目的にゴミをたくさん生み出す一番駄目な金儲け主義のサステナブル信仰に追従とか笑うしかない。




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