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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ウールとリネン

2011年02月18日

日本の織物というのは明治以前の織物の着るものとしての用途としましては、着物が起源になっていますので、日本の織物というものの規格は着物を前提としたものがほとんどだったので、今の洋装の時代には、着物向けの生地では洋服向けにはいくら高級であってもどうしても需要の面で無理があるというのが実情だと思います。

本麻のものに関しましては国内で変化がありますが、海外でも伝統の産地のリネン織物というのは変化しています。昔、ヨーロッパにあったようなアンティーク調のリネン織物というのが今はアパレルの世界ではほとんど見当たらないというのが今のリネンの世界なのです。

昔は、リネンも手織りの時代で手紡ぎの糸だったのです。手で紡がれた糸というのはリネン100%であっても、今の時代の糸とは似て非なるものです。着物もそうですが、手機というのは、巻き取りギアがないのです。自分が織る力で打ち込みを調節するのが基本です。水を使わずして紡がれますので、水につけると収縮し物性面では大きく変化をいたしますので、昔の手紡リネンというのはウールのような作り方で、特性もウールに似ていたところもあります。

弊社にお越しくださいましたお客様に、ご自身でリネンを糸から紡いだというストールを見せていただいたことがあります。私自身は、すごいものだなあと感心しました。ストールに感心したというよりも、その方のものづくりの姿勢に感心したのです。ムラのある糸ですが、人間の手ですべてで作り上げられているところに感心したのです。糸も手で紡いだのでいびつであって然りです。あまり綺麗だと機械でつくったものと同じになるので、手で作ったものは手で作ったものとして味を残しておく必要もあるなあと感じるところです。


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