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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

綿花

2011年02月25日

今、織物業界では綿花プライスの値上がりがここ2年ほど毎日のようにいわれています。この1年半でNY綿花プライスも2倍ほどになっています。おとといも糸屋さんがおこしになられましてお話していると、100番単という糸が手に入らないというようなお話で… ウールも48などの普通のものが探しにくくなり始めているとのこと。

リネンも同じで、通常25番手という通常の糸もシーズンということもありますが、ものがなかなか届きにくくなり始めています。リネン100番手などもケースで出すのが難しいような話です。シルクの糸なども数割の上昇となり、原油高で石油から生まれる合成繊維関連が上昇しているだけでなく、天然材料というものが、日本では手に入りにくくなってきているということがいえます。

時代はめぐるといいますが、この傾向はオイルショック前の40年ほど前の日本に似ています。ものがなくなりすべての物価が上がり始め、製造に携わるみなさんが普通のものを探すのに困り始めておられます。しかし、この後には何も売れなくなる時代が続くことで、決して、ものの価値が評価されているということではないと思います。

先日も、リネン80番手キバタのお話が数日の間に3社からありました。最終に使われる先が同じお客さまかとおもいきや異なります。どこもがよいものが品薄になり動かれ始めているのを感じるところではあります。

NY綿花の話を書きましたが、市場相場が形成されているような場所ではよりその動向は激しいものと思います。価格が高騰しものの動きが非常に活発になってきているのではなく、特殊な需要がより高まっているといえます。今日も、先月商談させていただきましたニューヨークのアパレルさまからのメールでのお問い合わせなどもいただき日本の素材を前向きに検討くださっているのが伝わってきます。

昨日の夕方は、ストール関連、また、カジュアルリネンの出荷など済ませ、夜には倉庫で、何十年も前に、ギザ綿の160/2Xアイリッシュリネン140番手クラスで仕上げた布が一巻き見つけました。ビンテージ生地ということもあって、その肌にとろけるような肌触りというのは別格です。ロマン吉忠さんなど特注クラスへの提案素材の残りだったのだと思います。色が白かったので何十年も昔のビンテージということで巻きの外が黄色くなっていたので、ピックアップされにくかったのでしょう。

また、昔の品質の高いシャンブレーの綿麻などもあります。今の素材にはない良質の糸の透き通るような透明感と光沢感が魅力です。それらにしましても、綺麗すぎて小さな難が目立つということで残っている布などもあったりで、数メートル出しのオートクチュールな素材向けとしてホームページのほうでごらんいただきたいと思っております。


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