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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ヨーロピアンリネン

2009年09月04日

先日、お客様が起こしになった際に弊社にあった本物のヨーロピア紡績のリネンの箱から10年位前のリネンを取り出してさすがの品質の高さに満足したのですが、今日、とあるところで、同じ銘柄の糸を見ましたが、もう、箱についている印刷のラベルも品質が落ちていて、箱も汎用っぽい箱にコピー機でコピーしたようなラベルが貼ってありました。糸を見てもヨーロピアンブランドももはやトップクラスの中国糸には抜かれてしまった感で、10年という月日はすべてを変えてしまうのだなあと思いました。

数年まえ、リネンの日本の糸商自身が、箱と中身のメーカーが違うものを扱っているということを軽々しく言われたことがあって、実際の糸の品質は自分で確認しないといけないなあとそのときから思っています。偽装がまかり通っているのがリネンの業界で、輸入元がそれをわかってやってては駄目なのです。後進国でそういう偽装がよく起こるといわれていましたが、リネンの糸を見て、良し悪しを判断できる人は日本でも少ないかと思います。

布も同じですが、同じ銘柄の糸でも、買い手の予算に応じて紡績指図の出し方自体で、原料を落とすことで安くもできれば高くもできるというのが今の時代で、織ってみてその布が、ある用途向けに合格か不合格なのかということが非常に大事だと考えています。

素朴さが必要な場合、あまり良い糸を使うとかえって駄目なので、資材やカジュアル向けにはグレードの低い糸を選ばれるのが良い場合もあると思います。フシや色むらのある生成だと価格を落とすことができ、布や製品の価格も相当落とすことができ、日常の気軽なアイテムにつかっていただけると思います。林与のカジュアル向けは、ブランドアパレル向けとほぼ同クラスの糸を使用していますので、光沢や透明感があるので、市販されているリネンのような綿っぽさは少なめで、リネンらしいリネンです。


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