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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

輸出準備

2012年06月13日

反物を輸出するための準備です。中国向けなのですが、海運だと思っていたら空輸にされる話になってきて中国アパレルメーカーの物事の考え方が日本企業の考え方と非常に近いものであるのを感じます。

林与も数ケースの特別なリネン糸などの場合には空輸で買うので、高い糸がさらに現地の値段の1.5倍くらいの値段になってしまいます。結局、そうやって手に入れた糸というのは後悔することもなく、通常の糸以上に思い入れをもってものづくりを考えることができるのです。時には、使うのがもったいなくて、数年寝かせてタイミングをみてものづくりをすることもあります。ものは作れば売れるのではなく同じものでも、売れるときと売れないときがあるので何年かごとのチャンスのときにしっかりと出せるように用意をしておかないとだめなのです。

海外の展示会でリネン紡績工場の方が、弊社が40年も昔の糸を織っていると聞いて驚かれたのですが、実際には、弊社に眠る60年ほど前の麻糸でも織れるどころか、一生ものを想定したものに使う材料ですので、今、手に入る糸よりも良くて当たり前なのです。

林与自身でも、数年前に作ったシルクラミーの生地などでもよく贅沢ができたものだなあと思うことがあります。今も、カネボウブランドのシルクの糸は大事に残してあって、細さなんかでは負けても、シルク糸としての本質では現行の糸に負けることはないだろうと思っています。

良いものを作ろうとしても昔作ったものですら今作るのが難しいことが多い時代です。それは、すべてにおいてそれに携わる人という要素が絡んでいるなあと思います。どこかで人の要素がメンタリティも含めて弱くなると同じものは作れないのです。


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