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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

東京

2013年08月22日

今日は東京、昨晩、作り上げた商品が出荷が間に合わず持ち込みする。新幹線に乗って東京です。新幹線にしても、私が生まれる前に開通して50年近くになろうか。新幹線というのは、単に、列車部分をつくればよいのではなく、鉄道の部分も大事。リニアの話も沸いてはいますが、これから人口が減る流れの中で、リニアに収束をしていくものでしょうが、各地に沸いた空港建設ブームもそうでしたが、短期的な考えでものごとを考えると後々大きな負担になっていくことのほうが多いものです。

そのことはモノづくりにも共通していて、商品があればよいのではなく、商品をつくることのできる環境というものを持っていないと難しいということ。今あるものづくりの現場をつぶしてしまったとして、新たなところを探すような考え方というものは、ものが消耗品というよりも生産する工場自体が消耗品で、中で働く人なども消耗品のための消耗品に過ぎないような考え方なんじゃあないだろうかと思えます。

日本の中では使えるものがゴミのように扱われ、この国ほどエコの意識が低いのではないのかと思うことも多いのです。海外では空き缶にしても、リサイクルが自然に回るようにシステムが出来ています。地上デジタル化で、多くの使えるテレビがゴミとなってしまったことも、買い替えを促すリサイクルというのも個々の努力を無意味にするようなところがあろうかと思います。数年しか使えない家電製品、政治が主導したリサイクルブームの中で、物がゴミとなり物の価値というものは落ちてしまったというのを実感します。

東海道新幹線もリニアが出来上がったあとは、政治的にリニアに乗客が誘導され廃線になる可能性は高いであろうと思われますが、これから人口が減る日本で、今の新幹線ですらも十分すぎるのに、他が弱っている流れの中でそこに贅沢に資本を集中してしまうと、出来上がったときに成り立たないとわかっても遅いのです。

滋賀県にも空港建設ブームがありましたが、出来たときに自立できるものであればよいけど、伊丹の国際路線を引き継いだ関空ですらも成り立たせるのが難しく、ましてや、レストランなどが国道沿いに出来てもすぐにつぶれてしまうような状態があるのに、その何万倍ものリスクを背負うようなことがあると、一つの県の財政が破綻してしまうようなことになります。国家や市町村の財政などでも破綻することも多いので単なる笑い話ではないのです。

この話というのは、着物の話に似ています。近江上布のハギレをみて、着物用の生地がないかとお尋ねを下さるのですが、その方自身、すでにお持ちの着物を堂処分しようか迷われているのに、新しい着物をご検討されているというような馬鹿よねえ、おかしな話だと上品にもご自身で仰られます。

最近、私も電気屋さんなんかに行って、ほしいなあと思えるものがほとんどないのも私自身が末期症状なのか、家電業界が末期症状なのか迷います。一年二年で壊れてしまうことが当たり前の大型の商品だと、新しく並んでいても一年二年後には粗大ゴミ寸前状態。使い込んだとか、使い慣れたとか、愛着が沸くとか行くまでに終わってしまいます。


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