for English speakers: Welcome to HayashiyoWelcome to Hayashiyo
リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

現場

2015年11月16日

仕事を自分で生み出しておられる会社というのは、仕事のないタイミングというのがほとんどなく、自分で自分のために働くことも仕事という感覚だろう。仕事というのが他の人のことではなく自分のためという心境が必要で、働くことがあって仕事が生まれるという基本のあたりが欠如すると、いつも仕事があるとかもらえる感覚に陥り、緊張感もなくなり、そうなると堕ちるのは早いものだ。

そういう仕事に関する緊張感のなさというものは働く人にみられがちだがそれが組織全体でみられがちになったときになかなか元に戻すのは難しい。バブルの崩壊とともに、仕事の価値も土地の価格が下落したことで下落したのだが、給料は何分の一にもなることがないのでそういうのには気がつかないものだ。最後には製造業は日本から出て行くという結果に繋がった。

海外も豊かになって本来は国際競争の中で一番恐れるのは、豊かになっても働き続けるような国の存在なのだが、アジアの新興国も豊かになると働かないというような普遍の原理が働いて、一国の一人勝ちが続くようなことはない。

週40時間働いたところで一生働いても仕事としてそれほど経験もつめず、温い域を抜け出ることは難しいんじゃないだろうかと思えるが、そういう現場の前線の人の生産活動というのが、製造業では管理や事務の人の分まで収益を生み出すだけでなく、その会社に関わる人の働かない階級の人の生活までも支えていかなければ、その会社が存続というのは成り立たないだろう。40時間働いて、自分以外の5人、6人の分まで生産しないとなると相当の重荷になる。


ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 | ご利用案内