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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ご不幸

2016年11月28日

今日、ファックスを数日振りに確認したら、大阪の社長さんが72歳で亡くなられお通夜と葬儀の案内が届いていた。大阪の社長さんとお会いしたのは3回ほどであったが、仕事を仕事と割り切ってされている姿には、ゼロからでも仕事を立ち上げ仕事をする環境を提供する人だなあと思える。その会社には若い方が溢れていたのを思い出す。人を育てるということを考えておられ若い人を集めて活気のある会社だった。でも、きれいごとじゃない仕事の本質的なことを背負える若者を作ろうとしておられるのを感じた。プリント工場だったが、若い人に社長がいうのは、うちはペンキ屋ですよ、それでもあなたやりますかという覚悟を聞いて仕事を始めてもらうスタイル。

私も似たところがあるのは、織物の仕事をしたいという人があれば、簡単なことですよ。今、糸を結ぶ練習から始めればよいだけ。切れた糸を根気強く直すのが麻織物の基本で、そこから麻織物の価値が生まれると思っている。

割りきりが必要だと思う。自分がきれいなポジションを取りたがれば、他の人が汚れる仕事を取ることになる。なんでもする覚悟で仕事を始めないと、結局、なんでもできる一人前にはなれないのである。熟練した人が当たり前に毎日やっていることなんて、本気になれば素人でも数日でできることが多いものである。本気になれるかなれないかが大事なのである。熟練した人でも本気でなくなれば素人未満もありがち。

今、私も47歳、亡くなられた社長は72歳。私の先代がなくなったのは69歳。あと20年かと思うが、私が仕事してきたのが20年なので、20年というのは、それほど短いわけでもない。できることは、今まで以上に力を注いだ作品というものを手がけてゆくこと。今の一つの目標は売れなくても良いので、自分が満足できるものを残したい、一年に50種類くらいの近江上布の広幅が生産できるようになりたいと思う。






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