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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

雪も解け始め

2017年01月26日

なぜか、今日は暖かく思える、気温は氷点下ながらも天気が良いからだろう。今、絣のベースとなる捺染しながら、織機の立ち上げ。縦糸が切れたまま放ってあるのを3日がかりで修復から始める。仕事というのは途中までやったは、マイナスで、ちゃんと最後まで出来ないとすべてが無駄に終わる。できあがるというのが最後かというと、売れるところまでたどり着かないと仕事してもマイナスなのだが、そういう問題にすべての人が気がついているのかというとそうではない。

ものづくりというのは正しく仕事してもちゃんと売れなければマイナスというのは厳しい話。それ以前の話として正しく仕事できていなければ売るのも難しい。それも分からない人だと作業するのは難しいだろう。自分がつくったものが売れるようなものでなければ仕事として成り立たせるのは難しいという普通のあたりだが、そういう感覚を持てる人は少ない。

産地で、麻織物が盛んだった理由は、琵琶湖の湿気だといわれるけど、私は一番の理由は違うと思う。昔から基本、琵琶湖側は太いもので、細くて切れやすい麻織物は山のほうが盛んだったから。琵琶湖に注ぎ込んでいた河川の水や地下水が綺麗なことは理由としてあげられるだろう。山側は冬場雪深く、隣村にもいけないような雪国。冬場の仕事として織物に精を出した。雪包まれているのが麻を織るのには良いのである。これは新潟などと同じ。昔は、それ以上に、人の要素があったろうと思う。今は恵まれた地域で、織物が盛んでなくなった理由が裕福になったこと。豊かになると働かなくなる流れになるという世界共通の要素。織物でももちろん計算もするし頭も使うがそれはものに組み込まれた世界。サービス業だとものづくりでは無料な部分がその質素倹約という、手が空いたら何か仕事を探すみたいなのが他の地域以上に当たり前だったのだろうと思う。昔のおじいさん、おばあさんたちは、時間があれば何か仕事していたようなイメージがある。わたしも時間が出来たらできていない仕事や自分がやりたい案件をしたいと常々思っている。


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