for English speakers: Welcome to HayashiyoWelcome to Hayashiyo
リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

ステッキ折れる

2017年12月24日

シャトル織機のステッキが折れて交換。ステッキが折れる事態はそれほど珍しいことでもなく、ものには寿命があっていつか寿命が来ればすり減ったり折れたりして交換が必要になってくる。でも、今回のは織機の杼替えがうまくいかない不具合があって、それを気持ち悪いなあと、6箇所くらいの原因が推測されるので、順番に手を加えていた途中での出来事、ステッキがピッカーに当たる部分がすり減ってしまっていたので、裏表をひっくり返して取り付け、いざ出陣。再始動。

順調そうで、ヒガエが噛むこともなく、ステッキがすり減って、ピッカーの動きが悪くなったのが原因だったのだろうかと結論付けようかと思ったら、織っていた子が、ステッキが動かなくなったと。見に行くとステッキが根元で折れている。ギャー。このステッキはたぶん50年以上前のもので、ステートオブアートなのを、下手くそな修理で壊してしまった。

折れた原因は推測するに、減ったステッキに合わせて、ピッカーが当たるバッファーの革がたくさん入っていたので、すり減っていないステッキを使う時には、バッファーの革を減らしてあげないと、ステッキに負担が掛かってしまう。新しい葡萄酒は新しい革袋に入れなさいという高校時代に意味が理解できなかった聖書の文言が理解できた気がした。新しい部品は完璧であろうが、すり減った部品と合わせようとするときには、全体がうまく機能するためには、すり減った部品側をもとの新しい状態に戻してあげる必要がある。

私が思うのは、新しいばかりがよいのではなくて、ブドウジュースがぶどう酒に変わるように、新しいも新しいままでは駄目だという部分も、シャトル織機にも共通していて、ピッカーなんかは最初平べったい状態からシャトルの先が当たって、安定してシャトルを受け止められるように変化していく、ステッキも同じでピッカーのあたる部分が磨り減ることで安定してピッカーを送り出せるようになる。そしていずれも、磨り減ったりして交換が必要だが、部品なんかは交換が必要だが、人の場合には考え方や仕事の方法を変えることで対応できる。



ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 | ご利用案内