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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

うまく行かないのが普通で

2019年10月09日

自分で作業をしているとうまく行かないことが多い、ほかの人に頼むということも普通は99%の人がやってしまうこと。自分でできることであっても99%の人がほかの人に頼むのが今のものづくり。ある生地のお店の女の子がどこか縫製できるとこないですかとかの話、みんな学生の時にはミシンも使ってた人たちなのに大人になると他人事。自分が縫製すれば済むだけだけど、自分で手掛けて売る大事さとかも積み重ねないとと思う。

私が思うのは自分ができて自分がもっと高度なことをするならありだろうけども、できないのに頼むのは単なるお客さんでしかないなあと思う。若いころ年配の人が簡単なことも面倒そうにいうのが多くて、頼むのが本当に面倒で自分でやったほうが簡単だけども、仕事なのに面倒だとかほかの人にやってとか、そういう人というのは結局は養われる側で、簡単なことも最後は嫌がってやらない。

昔、親戚のおじさんでも仕事に来ても半分以上の時間外でタバコを吸っていて、私がまともに仕事したいと思いながらやることだらけでどったんはったんしていながら、タバコを吸っているので織れた布をたたむ仕事を頼んでも、わしがやるのかと、先代と同じレベルの仕事の感覚で、仕事を何十年やってても仕事の基本も理解できない話。年取って一番できなくなってそれでいて他の人に仕事の面倒をみてもらってがみえてずに勘違いな態度。田舎の爺さん婆さんの世界で、そういうどうしようもない世界は解決は難しく、なくなったほうが良いのである。

日本のものづくりというのは途上国以上にヤバいと思うのはそこで、田舎的なものづくりというのは腐ってしまっていることも多く、やらないだらしない。経験者が失敗ばかりでそういう経験が何十年というだけでいつか成り立たなくなる。私が年配の人間に厳しいのはそこで、この仕事に入ってまともだなあと思うのは少なく、他の人を喰うだけの人が多すぎて、日本の繊維産業の縮図そのものなのである。

繊維をプロモートしようとするひとでも、実際には繊維業界におんぶにだっこされて、養われている側が多い。出荷の梱包ひとつでも上手にできなくてもよいけども、やろうともしない人が、繊維業界を仕切ろうとしてはだめで、FAXひとつや、指図一つで仕事ができているかのように思っているのをみて本当に大きな子供だなあと思う。

大手のSPAが元気にものづくりできるのも、実際は素人だからというところ。ほとんど良い状態のものに文句をいってやり直させるだけのことが素人のものづくり、そんな人たちが軽くしか関わっていないからまともなものができているだけのこと。実際は、それで生きてる本当の人がつくったほうが売れたりする。変な形のパンツが格安に流れてしまうのもそこ。安いからうれるだけでそんな変なコーディネイターがいないほうが高く売れる。メーカーはまともなもの持っていって、デザイナーがそれに味付けで安物になってしまうんじゃあないかと思うことも多い。

日本の大手の電機メーカーも近いモノづくり、企画する人がお客さんのように仕様だけを出して、それを形にするのは別の人というのはありかもしれないけども、部品の一つ一つはそれなりでもそれを統合すると問題がみえてくるものである。そしてその問題解決もその部品の担当にダメ出しや変更、改良を強いるとか。そうじゃなくって仕様通りにつくって後で問題が出てきてきたときには企画の問題なのであって解決する力が必要だけど、いろんな要素をくみ上げた時の問題が想定できる人でないとパンクしちゃうだろう。でも、企画するっていうのはそのくらいの覚悟がないとと思う。


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