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リネンや麻を織る日々をつづっています。

リネン日記

もうすぐ10月も終わり

2020年10月30日

暑かった夏も終わって、思えばもう10月も終わり。仕事をしていると1か月というものはすごく早く済んでいってしまうものである。追われていると逆に日が経つのは早いものである。

それでも、アパレル関連の会社が仕事が激減している流れの中で、やらないといけないことがいっぱいあるというのはありがたいことではある。先日も、2年ぶりかに京都の芸術系の学校で染色を指導されているお客さまとお話して、2年前よりは少しは落ち着いて仕事ができるようにはなってきてますというご報告。

自分のことだけでなく、お知り合いのみなさんが元気に仕事を続けておられるのを聞いて、お仕事のつながりが少なくなっていても続けておられるのを聞いてほっとするのである。飛ぶ鳥を落とす勢いのところほど数年後には跡形もないような状態になっているとかも多いのが繊維業界。地道なところは長続きするけども、華やかなところというのは大きくなって最後には限界が来るとそこで終わり。ゼロからでも育てていけるようなビジネスモデルが大事ではないのだろうかと思うが、華やかなものに人は集り、廃墟が待ち受ける。その廃墟に思えるようなものの中にも芽生えるものがあってそこからでもまた育てて行けるのだけども、そういう芽というものは満ち足りた社会に育てられるよりも、満ち足りた社会に食われてしまうことが多い。

私自身、仕事を続けていられるのも、いろんな偶然が幸運的に重なっていて何とか続いているだけだろうなあと思うところがある。どの商売でも初めて数年で仕事がうまく行かなくなってやめられてしまうとか、何十年やってこられたところでも、5年、10年後にはもう辞められてしまったとか。特に繊維関係で人が多いところは1年ごとに会社全体が年を取っていってしまう感じで、慣れの感覚でやってるだけだと、どんどんと普通の仕事も難しくなっていくだろう。そういうのを多く見てきた。

何十年の職人さんでも自分ができることを次の人に教えることができる人だと一人前なのだが、そういうタイプの職人さんというのは少ないもので、一番よい方法を他の人に教えられるくらいだと、逆に若い人に新しい方法を求められても素直に従って出来たりして、日々高度な仕事につながるもので、出来上がるものも高度なものとなってくる。

自分よりも次の人に上手になって自分がより高度なことをこなせるようになるのが理想なのだが、仕事が慣れのレベルで止まってしまって、その慣れのレベルがどんどんと落ちていくというのがよくある話でよく聞く話。


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