2025年11月11日
昨日、一昨日と、最後、夜に整経機の巻き取りができないトラブルがあって、その問題を解決するのにへとへとになってしまって、その後、ビームを手伝ってもらって2Fから下ろしたのだけども夜中を回ってしまって、仕事しているとトラブルが多いのものの、今日の整経機の巻き取りのギアが回らないトラブルも、1時間くらいで解決することができたが、解決できなかったら数日とか数週間悩む話になる。
遊びの大きい部分があったので、微妙にネジが緩んだのが原因だったのだろうと思え、何か所か他の部分も触ってみたけども、あまり効果がなく、その部分をきつく締めることで遊びがなくなって、正しく巻き取りのギアが入って回るようになった。大きなトラブルに発展しなくてよかった。へとへとになりながらも少しの時間のロスで済んで助かった。
整経機もいざという時のために同じタイプが2台あるが、普段使いの調子のよい小型のほうなので、それが動かなくなると林与の麻織物の生産も作れなくなるものが多いだろう。麻の整経というのは綿の双糸の整経の何倍も難しいと思う、特に、巻き取りが難しく、麻糸の整経をできる人というのは少ないだろうと思う。林与も麻糸の整経を自分自身が出来ることで可能性は広がる。
同じ作業環境というのはいくら似たような道具があっても、それぞれの道具によってノウハウが異なってきたりするとか、経験値がないと求める結果にはたどり着かないなどあるので、今の環境というのはどんなに古い環境であってもそれなりに大事な一つの形。巻き取り時に使う道具のネジでも、今のスチール製のものでは巻き取り時の負荷に耐えることはできず、その鋼鉄ネジですら数年探し求めて見つけて、使うと、簡単にしっかりとしまって粘りがあるというか負荷にも強く何回閉じ閉めしてもガタがこない。もう手に入れるのは難しいような市場から消えてしまっている掘り出し物。そういうのがたまたま手に入ることで毎回毎回の苦悩から救われる。
見つけた時にボルトとナットとワッシャーを15セット位まとめて買って、一生、その巻き取りの道具の鋼鉄ボルトとナットには困らないだろう。たまたま、思っていた通りのものを見つけることができたそれは本当に幸運。整経も30年くらいの経験はあるが、そのボルトが緩んで通算何100回と途中でビームの位置がずれてしまったり、締め直したりで難儀してきたことか。たとえば600回として1回10分として6000分、100時間を使うだけでなく、毎回、心配や体力の消耗につながる。
普通の織物ならそれほどの負荷は掛からないけども、麻織物で高密度物などを作るときには、巻き取るときのテンションも強いので、どうしても整経機にも負荷が掛かってしまって、10回くらい締め直す必要があるだろう。