2026年03月11日
今日は、昨日の一番問題を抱えていたドビーの修理が完了をしたのだけども、修理を依頼する時に1日では修理できるかがはっきりと分からなかったので1泊で滋賀に来てもらって2日作業をしてもらう計画でドビー修理の専門の人と一緒に林与も作業を経験する。自分自身では修理できない案件を専門の人たちに来てもらって治るかどうかは分からなくても可能性があるなら見てもらって作業をしてみるというのは、仕事の一部で、専門の人が嫌がらないなら助けになりそうなら一緒に作業をして修理作業の力仕事を手伝ったり効率を上げたり、一緒に作業することで問題も見えてくることも多いし、林与の織機なので直る可能性に掛けて作業をするというのは、普段の織物の作業と共通することでそういうのが自立して仕事をする感覚だったりもすると思う。
今日も朝の9時前から午後4時過ぎまで作業をして、3台のシャトル織機のドビーの針箱を取り外して織れたブラスチック部品の交換を行った。初めての経験であろうがやって答えを出せるかどうかが大事で、ドビー修理の方も林与の持っている織機のドビーのメーカーの専門ではないし、分からない部分もあるので修理をするのを敬遠されてはおられるが、林与自身のなんとか直そうとする気持ちを伝え修理作業を進めてもらう。どのドビーも似ている部分があるだろうが、メーカーごとに構造が異なる部分もあって、調整なども同じようにできるわけでもないが、ドビー修理の専門の方だけに、埃だらけになったドビーにしても洗いを掛けたりオイリングもしてから付け直すなど、単なる不具合部分の交換というだけでなく、それなりにレストア的に全体の動きも良くなるようにしてから取り付け直しで、より長く安定して使えるだろう。
林与自身、こわれやすいドビーには頭を抱えていたので、今回2日の修理に立ち会って一緒にすべての作業を説明してもらいながら4台も経験をしたので、普通のドビー1台分の修理の4倍くらいの経験にはなった。慣れないメーカーのドビーなのにその場で構造を理解して調整も正確に行って、そのやり方まで説明してもらえて、本当に良い方に見てもらって思っていた以上の2日間の結果で、はるばる来ていただいただけでなく結果まで良い結果だった。
この織機のドビーを外すだけでもコツをつかむまでは一苦労だったが、この2日で部品取りようも含めて5台分外したので、たぶん一番正解だろうと思える外し方にどんどんと近づいて、取り付けにしても1台目よりは2台目、2台目よりは3台目、3台目よりは4台目の取り付けが早くなっていくなど、経験して慣れて効率が上がって、最初のどうしてよいのか分からない状態から、これが最適に近い修理方法だろうというのに近づけた。
壊れたプラスチック部品の交換もパズルのようなコツがあって、一度外すと、ななかな戻しにくく、一つのやり方でしかうまく填まらない。一つのプラスチック部品の交換に関して、プラスチック部品本体のほかばね2個横梁2さらに縦にスライドする金具をはめ込まないといけないのだけど、それも相当やっかいな作業で間違った取り付けになりやすい。
また勉強になったのが、ドビー全体へのオイリング的なこと、全体的にオイリングが衰えてくるとどうしても抵抗が増えてドビーに負荷が掛かったり、重力で落ちるべき部品が落ちなかったり、ばねで引き上げられるべきものが戻りにくかったりしてドビーの動きが不安定になりやすいということも、洗浄作業をしているときに動きにくいパーツがあったりするのを観察して、部品が正しくついていたとしてもゴミなどの抵抗で正しく動かないということもありうるのをよく理解が出来た。
専門の方というのはこういうのを一人で黙々とやられているのが仕事だけども、織物工場で働いている人でこういう作業を黙々とできる人がいるだろうかと思うとなかなかいないだろうなあと思えたりはする。林与とかは織機が正しく動かないと正しく動くように必死になるが、勤めて働いてい人だと他人ごとだったりというのも普通のことだったりして、普通に動く織機でも織るのが面倒だとかいやだとかも普通の感覚としてありえたりするだろう。こういう深い経験を積み重ねてそれを仕事だと思える人っていうのが大事だろうと思う。そう思って動いているから林与にしても織物工場をやっていけているのだろうと思う。
2日の経験でも、普通の人が一生できないような経験が出来たりもして、普通にサラリーマンしていたらこういう経験って難しい話だろうと思う。お金も労力も時間もそして覚悟も必要だし、普通の感覚だとお金にならないんならやってられないわみたいなのが当り前の感覚で、逆に自分が持ち出して働いて動いてものづくりの環境から育んでいける力からというのは、今の時代にはありえないほど、普通は職人レベルでも一生でも絶対に経験できないようなこういう経験を本当に覚悟してというよりも日常の当たり前としてできる人でないと無理な世界があるのだろうと思うし、こういう林与の普通の作業に思えることも熟練の経験者レベルでも10人に一人か二人いるかどうかの話で、解決しないままだったのが昭和の時代でも同じで、サラリーマン化してしまった、ものごとが難しくなるばかりの繊維業界で、本当に働いて解決して背負って行く人でないと1回の仕事の成功すらも難しい。
今の時代の感覚だと180度反対で無理な世界が今の感覚を支えないといけないのがモノづくり業界で、そこが本当に大きな問題だろうと思う。ドビー朱里の専門家の方にしても、話をすると林与と似たような、他の人の何尾もすでに働いたのでもういつ尽きて雄も十分だし、でも、物事というのは、それなりに結果を出さないと駄目だという責任感を持っておられる方だから、精一杯やっているうちに応えにもたどり着こうとしてくださって結局は答えにたどり着けたのもそこなんだろうと思う。
今の日本の時間から時間の仕事感覚だと50年週40時間普通に働いても現場の織り子さんで終わってしまうだろうし、1日でも2日でも、とことんやれるような人でないと、どんどんと衰退してしまって方向転換すらも難しくなった業界を支える側にも回れないだろうと思う。今回の問題にしても専門家の人の問題じゃないのだけども、林与の基本的な問題が望んでいるように解決するように出せる全力をくださった。そういう専門家って少ないことの方が多くて、利用したいだけの専門家というのが8割くらいで、本当の1割とか2割くらいの専門家の人と関わるべきだろうと思うし、立ち会ってもらうときには自分自身も出来ることは全力でやって精一杯に動いている必要があるだろうと思う。
普段、他の林与と関わる人に林与が期待していることを林与自身の姿勢としてやってみた2日で、全力も出せたし答えも出せたし、いろんな問題が解決もできた。でもこういうことって、普通の日常の仕事でも当たり前で会ってほしいけども、そういう感覚自体が日本では仕事で働くのが嫌から始まってできることもやろうとせず要求ばかりが多くて難しい問題があるだろうとは思う。