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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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2012年03月03日
今日は午前中に染色の打ち合わせを2回行って4月の生産に備えます。予定をしているご注文を予定通りに入れていただいた形で、全体的な4月末くらいまでの生産のスケジュールはほとんど埋まってしまった感じです。4月の中過ぎからは、来年の春夏に向けての見本つくりを本格的に行います。

今年どんなものを作るかというのは、半分くらいは頭の中にありますが、まだ未定なものも多いのですが、リネン100%で、10くらいの新しい取り組みをベースに色柄を含めて何十かの新しいハンガー見本を生み出すことになります。トータルな見た目の仕上がりの違いやエレガントさみたいなものがでればと思っています。

ものづくりというのは技術や技法的な部分が大事に思われるかもしれませんが、その部分というのは基本といえば基本で、大事なのは感性やテイストをしっかりもっているかだと思います。感性やテイストがあるから技術や技法的なものが必要になってくるのだと思います。

たとえば、織機を触りながらのさじ加減が必要だとは思います。色を打ってみて良い感じ悪い感じ、キバタを触ってもうちょっと厚くしようとか薄くしようとか、糸を触っても今回の糸は良いなあとか悪いなあとか、自分が一番良いなあと思うスタイルを積み重ねていくこと大事で、そうやって作り上げたものは、後から見ても他にはない自分らしい良いものに見えることが多いものです。

林与の場合は、オリジナルな生地をつくるという要素を持っていますので珍しいケースではあります。賃機屋さんと呼ばれるところは規格や材料を与えられてそれを織るのが仕事で、同じ機屋であってもものづくりのスタイルというものはまったく違います。ジャストインタイムな時代になり賃端屋さんや下請けか工業の方が廃業されていくケースが増え、インスタントでできるものづくりだけが生き残る時代ではあります。

先日も、全国チェーンの飲食店に行きますと、レトルトパックを電子レンジで加熱して器にもるという調理方法、生温いチゲ鍋だったので、もっと熱くしてほしいというと、電子レンジで再加熱、お熱いので注意してくださいといわれるものの、鍋すら30度もないほどまだまだ生ぬるい。迷うのは再度加熱してほしいと頼むかどうか。大手らしい素人でも電子レンジ一つで同じ味を作れる世界なのが空しいところです。
2012年03月02日
今日は、レピア織機の調整を新しい方に教えました。会社が人を増やすということは働く人が必要だからなのですが、人が増えると教える負担が増えるので余計に思い通りに物事が進まなくなるものです。でも、会社もそれを乗り越えることが大事で、その意味を教えてもらっている新しい人も理解しながら前向きに物事を吸収して早く一人前にならないと、というところです。

今、繊維業界では新たな人を育てることが難しくなっているのを感じます。新しい人を位置から育てることを考える以上に、世界で一番安く作れる場所を探したほうが手っ取り早いのです。日本の繊維産業の本質的な衰退の原因はそこにあるのだろうと思います。

新しい人を育てるためには失敗という要素が必要です。今の時代は失敗を嫌いますので、人が育たないといえるのです。一回の失敗というのは10回の仕事で取り返さないとならないことが多いもので、これは、完全に失敗といえなくても、ものづくりのセンスがなく売れないものを作ってしまった場合には、いくら仕事を正しくしていても基本失敗と同じ扱いで、10倍の仕事をしてその失敗をカバーする気持ちがないと駄目なのです。

私が仕事を始めたときに、サンプルをつくると「糸がもったいない」といわれました。がんばっていても挫かれるものですが、結果が伴わなければ当たり前のことです。今見ても結構面白いものが多いのですが、自分はそれなりに売れるものをつくるつもりが、なかなか簡単には売れるものがつくれません。そこで甘くされていても、負けていても駄目で、その失敗分をカバーするだけの通常の仕事を何倍もこなすことで取り戻せばよいのです。

毎日何倍かの仕事をこなせば一つの失敗分くらいは1週間で取り戻せますし、毎日何倍かの経験をすれば、たとえ数年であったとしても一生仕事を普通にした人以上のものが見えてきます。
2012年03月01日
今日は朝、出機さんから電話をいただいて、織機の修理で手を挟んでということでした。織機というのは本当に気をつけて動かさないと一回の失敗が取り返しのつかないことになります。

これは別のケースになりますが、特に危ないのが通常の仕事で1台の機械を二人で動かすことで、一人が糸切れを直して一人が動かすといのが一番危ないのです。初心者の人がやりがちなミスでそうやって仕事をすると楽しいのですが、一番危ないので、機械というのは一人で動かすのが原則です。

昔ながらの機織が危険かというと、今の織物は織機が大型化、高速化してより危険だったりします。不織布などの場合機械が爆発したなくなられたとかというような怖い話も聞くので、大手の工場さんの事故は原発もそうですが人が何人か亡くなっていても行政すらも普通に立ち入れないことも多いものです。

全自動化された工場ほど人の亡くなる確立は高くなってしまうのは当然のことです。JR西の脱線事故でも、技術者が130kmで安全に曲がれると言い切っていたのには驚きのことで、130kmであのカーブに突入したら脱線することすら考えないトップ、しかもATSがあれば大丈夫ということ自体、責任逃れで、大惨事は原発のように起こります。人の命をなくしておいて置石のせいにしたりと雪印以上のいい加減さ、国も絡んだ話なので命が軽んじられるのは解決法にしてもATSの設置に逃げて一般の国民からすれば心外なことだと思います。

原発の事故現場の収拾にしても安全だといわれて多くの日雇いの労働者が投入されていますが、国の絡んだ人命に関わる問題ですので、危ないなら危ないとしっかりと告知して人を集めていただきたいと思います。メルトダウンにしても、国、東電、さらには保安院で隠していたといわれて当然の失態、原発爆発直後の数値の異常なども隠され、メルトダウンしていないといっていたこと、人命すらも責任逃れのために軽んじられるのでは、チェルノブイリ以下の悪質な情報隠しだといわれても当然のことかと思います。

国が人の命の責任逃れの手本を出してしまっては駄目なのは、国や行政の絡んだ1企業のために国の人の命や健康に関する安全基準が10倍以上も変更されるというような恥ずかしいことで、普段きびしく指導している担当の責任逃れのために世界で一番安全基準のゆるい国であることを証明してしまったようなものです。

東電に勤めておられる方の身内の方からの又聞きではありますが、今回の東電の事故で、一流企業に勤めたはずの自分の人生が台無しになったというような信じられない言葉も飛び出していて、自分の会社が、たくさんの方に迷惑を掛けている被災者を思う気持ちすらないのも感じます。
2012年02月29日
4年に1回の2月29日、納期に追われているので本当に一日長いだけで助かります。よく言われるのが、唯一、人間に与えられた時間というのが誰に対しても不平等がないといわれますが、時間すらも平等には与えられていないのです。人の時間を使ってしまうタイプの人と、人に自分の時間を割いてあげることのできる人とでは大きいです。それは力の差なのかもしれませんがその差は大きいなあと思います。

世代間でも同じことが言えると思います。戦前の日本の人は自分の時間を国に使うことが多かったですが、戦争が終わった後のすぐの世代というのは法律の縛りも少なくかなり自由な発想が社会的にも許された世代です。ものづくり企業が伸びたのもその影響は大きいと思います。

特に時間の面で、競争力のあるものを作ろうとすれば、今の時代の人はよほど能力と才能がなければ、他の国と比較したときに良いものを作れるということはありません。このことはすごく大事な要素です。競争が国内にあるのは、サービス産業や半貿易自由財です。貿易自由財に関しては競争は国際的ですので、国内での生産をやめて、海外に出てものづくりをされるところが多いのもうなずけるところです。国内や産地に残るからには国内や産地で残ってものを作っていることを差別化の要素としてしっかりと謳うようにしていかないと単なる価格競争に直面して負けてしまいます。

語りの面においては、品質よりも本物性や希少性のほうが大事であると思います。工業品と工芸品の差のように、工業品は一つ一つが同じでないといけないとされます。工芸品は一つ一つが微妙に違ってそこに味があるのです。実は、品質の良いものをたくさん作れば儲かるかというと、取れすぎた年のお米や秋刀魚のようでおいしくても価値はなくなります。同じ顔をしたものがたくさんあるというのはそのものの価値すらも消してしまうことになります。たとえばテンセルなんかがそうで、今は昔の価値の10分の1です。同じ1日でありながらも2月29日は、語れる希少な一日で、価値が何倍もある気がいたします。
2012年02月28日
今日は、昔の得意先の方が先代の仏前にご供養にお越しくださいました。先代と同じくらいのお年の方で、若いときから一緒に日本のアパレルの麻の世界でプロモートされてきた方です。たぶん、私がまだ小学生か中学生くらいのころでしょうね、島田順子さんが弊社にリネンの企画に来てくださり、地元では有名なとり信の鳥料理を食べ喜んでくださった話なども出て、昔の繊維業界の良い時代の話に花が咲きます。

そのほかいろいろと人生経験から導かれた経営哲学的なお話もいただきまして、引退された後もその方にはたくさんのご友人がおられ、お仕事のお付き合いが終わっても林与の先代や、林与のことを大事に思ってくださっていることに感謝をいたします。

今もその当時のブランドのサンプルなど残っているのですが、今みても再現が難しいほどの良いものを扱っておられ、そういうものを世界に向けて発信しておられたのが、また、再現できれば良いのになあと思うところです。

ものづくりの壁を越えていかないとよいものは作れないとおもいながらも、なかなか良い材料というのはお話があっても手に入ることが難しいことも多いのです。今もリネンの細番手の糸は何ヶ月も待った状態だったり、そういう、ほしくても使いたくても手に入りにくいようなものがあるということが、ものづくりを大事にしたり、ものづくりのなかで人間関係を大事にしたりするようなつながりになっていくのだと思います。
2012年02月26日
今日は日曜日なので静かです。日曜日は休むというよりも、静かなので仕事に集中できるのです。作業に集中でき、ゆったりとした気持ちで仕事ができるのがありがたいです。遅れている仕事だけをすることができるのも日曜日の特徴です。

お昼ごはんは、3時頃に、全国チェーン展開している感じの大衆食堂に食べに行きまして秋刀魚とご飯の大を食べました。冷凍ものだとは思いますが、おばちゃんが、新たに秋刀魚を焼いてくれて暖かな作りたての状態で食べられたのが満足でした。私にとって秋刀魚の味の良いところは、少し苦味のある白身を食べるときにそこにしょうゆが絡むと絶妙な味でご飯が進みます。なぜか、この秋刀魚だけが自分の中でヒットで、もう2度、3度食べに行きたくなる味でした。

チェーン展開しているレストランなんかは、大体がレトルトものを電子レンジで暖めるだけという、わざわざ食べに行かなくても、レトルト食品を家で食べればよいようなものですが、秋刀魚という魚の形そのままが焼かれているというのは、なにも引かない何も足さないような本物に近い味ですし、あの苦味があることが味にファジーさを感じさせ、次に食べに行ってもきっと飽きないだろうなあと思うのです。

機械とにらめっこしすぎていると答えが見つからないときがあります。これは数学の証明問題の解法が見つからないのと同じ感じで、粘る必要があるのです。一つの問題で、1回あきらめると、次に同じ問題に遭遇してもあきらめてしまうので、最初の1回目に徹底的に取り組み、できる限りあらゆる可能性を考えてみることが大事で、そこから自分の知らなかった新たな発見が生まれてきたりもいたします。学生がテストで問題を解くのと違って、1時間でも2時間でも考えられる余裕があるのは社会人の仕事の良いところです。
2012年02月25日
今朝、荷物が届きました。今日は、テキスタイルツリーのテキスタイル用語辞典の発売日。素材好きの成田典子編集長が何年もの歳月を掛けてできあがった、業界としては久々の充実した内容の辞典の登場です。実は、15年ほど前に私が繊維業界に入ったときに一番頼りにしていた厚手の用語辞典も若かりし頃の成田さんが編集されていて、ジャパンクリエーションでのお出会いではその辞典を編集された方だということでびっくりをしたものです。

今回の辞典、素材に関する情報が満載です。しかも、カラー写真がたくさんなので見ていて直感的に用語の意味が分かります。私自身、麻織物に特殊化していますので他の素材に関してはあまり知らないことも多いのですが、辞典をめくると繊維業界って改めて広いなあと思います。おしゃれな感じで、学生やホビーの方に楽しく読んでもらえるような内容になっておりますが、プロの方でも十分に広い知識を得るのに役立つ辞典です。業界の人なら商談をしていて作りたいもののイメージが言葉で伝わりにくいときに、この辞典を使うと商談がスムーズに進むことも多いのではないでしょうか。

林与のサイトでは、特別企画としまして本日の発売日から5月末日まで、1回のご注文で、15000円以上お買い上げの方には、このテキスタイル用語辞典を1冊プレゼントいたします。もちろん、辞典の情報にご興味のあられます方は、テキスタイルツリーのサイトで詳しい情報が載っており、また販売もされておられますので一度チェックしてみてくださいね。
2012年02月24日
今日は、3月中旬から林与で新しく働き始められる方が住むところ探しにこられました。田舎というのは逆にチョイスが少なくて賃貸物件も割高のようで、住むところを探すのも一苦労なのが田舎の生活です。車がないと生活が難しいというのも田舎の生活の特徴です。電車の待ち時間や都市に何時間も掛けて通勤することを考えると一日のロスというものはさほど大きくはないと思います。

夕方頃、この3月に長年勤めていてくださった麻組合の事務員さんがご退職されるということをお聞きしておりましたので組合にご挨拶に伺いました。同時に展示してあるものを見学もさせていただいて、麻組合では、アマチュアのクリエーターの人の力を活用していろいろなものづくりに励まれているということで、地元にハンドメイドのクリエーターの方たちが増えているのだなあと思いました。

夜は、機を載せ変えてしてもらったのですがうまく動かないということで、原因の究明です。レピアの頭同士がぶつかる現象でこれは普通ではなく、レピアの調子云々ではなく根本的に何か大きな間違いがあるので間違い探しです。気がついたのが筬前とレピアのライナーの間が異常に広く思えること。厚さ調節のための筬を押さえる金具を筬の後ろに当てないといけないのに、筬の前に押さえの金具が来ていました。筬を外して金具の位置を調整して問題が解決しました。

不思議なもので織機というのはいつも同じ調子かと思えば、すべてがうまく動かないと正しくは織れないので、なにか調子が悪いときに調節したことが本当の原因でなくそれがまた原因となって本当の良い調子にたどり着くのが難しいことが多いのです。

糸が端から端までしっかりと入っていなかったので、レピアバンドの受け渡しの位置の調整を行い。レピアオープナーという部品の形を三ダーで調節したり、部品があればそれでよいというのではなく、部品の形が気に入らなければ、部品自体を自分で加工して作るという作業が必要になってきます。実際にこういうのはやって自分の作業が通用するのかしないのか確かめて、考えたとおりにうまく織れればそれでよしなのです。また、糸切れが多かったので、糸に負荷が掛かりすぎるということで、筬が叩くときのドビーの開口の度合いも少し少なめに調節しました。誰も触っていないのに開口のタイミングがずれるというのもおかしなことですがそれには考えられる要因というものはあるものです。

今日はまた、以前、機械の修理の際にレピアヘッドがつぶれて壊れたので代わりのレピアヘッドをいただいたのですが、それがねじがつぶれていて調節ができないので、最初の壊れたレピアヘッドの再生を行いました。できないと思っていてもバイアスでしっかりと固定しながら丁寧にハンマーで叩いて形を整えるとそこそこもとの形に戻って、これならいけると思うところまで調整ができたら大抵普通に使えるように戻っています。これも、普通どういう形をしているものなのかというのさえしっかり頭にあると、そのイメージに持っていけばよいだけなのでそれが経験なのだと思います。

それをするための周辺の道具なんかも部品以上に大事です。ドライバーやレンチなんかも、合う大きさのものや厚さのものがなければ、サンダーで削って合う大きさに調節して使います。失敗してもそれはそれで経験、失敗しないようにマニュアルで作業手順を教えるというのもできない人を増やす教育の一つの方法で、失敗を自分の責任で積み重ねていくことがなかなか経験することのできない経験で、面倒でもうまく織れるようになったときの感動やものを作っている実感があって、いいんじゃあないかと思います。
2012年02月23日
今日は、何度か出機さんに行って後何枚織らないといけないかなどの確認と必要な糸の確認を行いました。今の時代のペースと昔のペースでは3倍くらいの開きがあるかと思います。今日も昼から別の案件でお電話をいただきましたが仕事があっても職人さんの技の生きるものづくりをしようとすると今の時代のペースで仕事をこなすということが容易ではないことを実感いたします。

工場の中では別の件で1台急ぎの分の台を増やして対応することにしたので、朝から22羽の筬の有無の確認を行い、機があったので機の載せ替えを行うことにしました。ラミーの糸が糊付からあがってきたのですが、今回のロットは巻き返しが難しく、糸が抜けるように切れるので前回のロットのように織れるのかどうかが不安なところです。月末納期のものが詰まってきており追われるような状況になってきてはおります。

工場の中も一度生産が落ち着いたら糸などを整理しないとと思っております。生産をしていると糸がどんどんと貯まってきてロットごとの区別が必要となってきます。色をたくさん使えば使うほどその糸の管理は無限に広がってしまうので、必要量しか染めないという手法になっていくのでしょうが、その分、生産面がタイトになるので人員的な要素がよりたくさん必要となってしまいます。

先日はある問屋さんから新規の商品のお話でウールと交織のお話があったのですが、ウールでバリエーションを広げるとその糸の手配というものがその都度になるので、使い切るということをしないと勿体のない話です。ウールでも強い薬が掛けてあったり、防虫加工をほどこしたものは持ちますが、本来のウールというのは虫が食べ糸が弱くなるのが本来の習性で、そのあたりを作るものが分かっていないと後々大きな問題が出てきます。
2012年02月22日
今日は、午前中は新しく会社に来ていただく親戚の方の仕事始めでした。織物の仕事というのは根仕事と言われるので、どれほど根気強く取り組めるかが一つのポイントです。1ヶ月もすると仕事に慣れてそれが当たり前になるのですが、最初の1ヶ月でどこまで自分で自分を磨くかという姿勢を身に着けないと後の成長というものは遅いものです。この最初の1ヶ月を乗り越えてもらいたいなあと思います。

今の時期というのは結構忙しい時期ですので、仕事をスタートするのには悪いときではありません。机の上でじっくりと覚えてよりも、現場で体で覚えるほうが何倍も価値があって、実際の仕事というのも現場での問題の解決がほとんどで知識ではなく経験値がものを言い、答えが分かったとしても実際にその問題を解決するための手段を持っているのか持っていないのかが大事です。

私自身が仕事を始めてした日のことを思い出しました。工場の中で、糸を機結びに結ぶことすらもが苦痛で、それを一日に何百回もしないといけないので、その度に結び目の感じが違ったりするので、自分自身でも気持ちが悪かったのを覚えています。

できるだけ結び目を小さくしようと糸を短くカットすると結び目が解けると文句をいわれたり、縦糸が一本切れていると出てこないと文句をいわれたり、織れない織れないと文句をいわれたりするのですが、何百本もの麻糸をコントロールするのはたやすいことではありません。しかしながら、感覚というものが非常に大事な整経という作業をとことんやっておいたおかげで、織機に依存する度合いの大きい機を織る基本的な作業というのは部分的な簡単な作業に思えました。

綿の整経とリネンの整経とラミーの整経では、難易度がかなり違います。ラミーが一番難しいのですが、特にこんにゃくの糸を整経するのは糸がつるつる滑って後ろに落ちたりして大変です。リネンなんかはそれほど整経は難しくありません。一番整経で、難しいのは、強撚Z撚りの糸と、S撚りの双糸を交互に並べた整経などで、これは、隣の糸がくっつき合って大変なことが多いものです。また、織機で繋いだ後、送るときに撚りが戻るという現象が起こり、送るのが非常に難しいのが普通です。

夕方には、町の方と組合の方がお見えくださりまして一つのご提案をいただきました。それほど難しいことではありませんので、近々実現するような形に向かっていくものと思います。麻の本場近江湖東産地のイメージのPRのお役立てればと思います。いろいろな皆さんが地場産業である麻織物を盛り上げようと動いておられるのも感じます。
2012年02月19日
留守中は、会社は留守番の者たちが動かしていてくれたのですが、1週間ぶりの仕事ですので現状を把握するので精一杯な感じです。糸の番号など行く前はいろいろと覚えていたのですが、1週間違うことばっかりを考えていると細かいことを忘れてしまって再度確認が必要となっています。

パリ滞在中にお受けしましたネットでのご注文分に関しましては、明日にはご発送を完了できるよう、在庫確認など行いました。お待たせしましたが、ネットも再開しますので、よろしくお願いいたします。
2012年02月18日
パリのシャルルドゴール国際空港に着いてどこで2Fと書いてあったので、2階かと思いきや、4階の第3ターミナルのF23とかのあたりで、ごったがえしている状況で、同じように迷っている人ばかりで簡単に聞くこともできずややこしい。チェックインもイーチケットを使って機械でしないといけないようだ。カウンターは手荷物を預けるだけ。

預け入れが二つなので超過荷物があるので別の場所にあるオフィスで100ユーロ払って処理を済ませる。右足首に激痛が走り、まったく歩けないほどになってしまっているが、搭乗時間まで時間がどんどんなくなっていく、無理しながら歩くので体中の水分が足りない、売店を見つけて飲み物を買いたいのだが売店や自動販売機がまったくない。なんとか、ゲートについて座って体を休め一番最後にアムステルダム行きの便に搭乗する。

アムステルダムの空港ではオランダということでたくさんのフラワーショップがある、リネンの種があるかどうか3つのお店で聞いてみたが、「FLAX SEEDS」という言葉すら通用しない。どのお店でも、"WHAT IS FLAX?"と聞き返される。オランダではリネンの種というものが有名だと思ったが、オランダではほとんど栽培されていないのか一般には流通していないようである。絵葉書は大麻の葉っぱの絵葉書が売っているのを見ました。リネンよりもヘンプはオランダの一つのイメージであるようだ。空港にカジノがあったりと公共的なものすらもがギャンブル依存しはじめている。法律が国民性を作り出すところも多いのを感じる。途中の売店で飲み物を補給するが、機内に持ち込めないということでゲートの待合室場所で飲めるだけ飲んで搭乗。

飛行機はごったがえしているものの、エコノミーのはずがなぜかエコノミーコンフォートの席をもらって、しかも窓側の席で、私側の3列だけは真ん中の席を空席にして隣に人がいない状況を無理に作ってあるみたいで、広々とした状況で右足首が痛むものの大阪までをゆったりと過ごせ助かるが、他の人たちが窮屈にしているなか贅沢すぎる気もしてならない。

大阪に着いてハルカの切符を買うが、並んで待っているとハルカが突然運休になり、1時間後のハルカを待つ。パリで電車でいやな思いを経験したが、日本も待って並んでいるなかで突然の運休。なんとか、3時過ぎに帰宅できたが、まったく歩けない状況でお風呂に入ってから休息する。夜も、痛み止めの薬を飲んで寝る。
2012年02月17日
ヨーロッパで展示会をする目的の一つが、自分の作ったものをヨーロッパの現地の方に見てもらうことと、私自身がヨーロッパのリネン素材にどういうものがあるのかというものを学びたいところでした。テックスワールド展では、見ていただいた方から、ビューティフルという言葉をたくさんくださいました。芸術的にものづくりをしているところが評価されているのだと思います。ご覧いただいた皆さんにはインパクトは大きかったものと思います。

一方で、林与が取り組んでいるような細番手のリネンの世界をやっているところを探していたのですが、テックスワールドにはありませんでした。もしかすると、プルミエールビジョンの会社の中には細くエレガントなリネンに取り組んでいるところがあるのかもしれませんが今回は行き当たれませんでした。EU化されてから、さららにヨーロッパの地域の特色的なものがなくなり、経済要因でいろいろな織物企業は消えている感じがします。ヨーロッパでは、リネンとヘンプというものの壁が非常に薄いのも感じました。昔のリネンと呼ばれるものがヘンプであることが多いのも、日本で植物の茎から取れるものが基本麻と呼ばれたのと同じで、リネンというのは植物の茎から取れれば基本リネンと呼ばれたのでしょう。

中国の大手のメーカーさんが揃っておられたのですが、いろいろなものづくりをしておられるところでも70番手あたりでリネン100番手が中国では織れない理由もお話をしていて分かりました。1000人を超える規模の中国の会社が何社も出展しておられましたが、そのものづくりとは方向性が異なります。一般のアパレルのお客さんが求めるものとはバルクの世界のもので、林与の作るものとは違うのかもしれませんが、ヨーロッパにおいて、林与が作るものというのが独創的に見えるのは非常にうれしいことでした。引き続き、この違いみたいなものをさらに強くするものづくりをしていきたいと考えています。

あと、ヨーロッパではエコなものにたいする道徳的な意識が高まっているのを感じます。プロの方たちがなにをいまさらという感じもしますが、サステイナブルという言葉が何度も来場者の方から飛び出てきました。ヨーロッパでも機屋さんが消えている運命にあるので、サステイナブルなものを生産する環境を維持することも大事ではないかと思います。使い捨てが一番アンエコなので、使い捨てしないことが一番大事なポイントだとは思いますが、今のエコは、使い捨てを助長するようなゆがんだところ、ものを大事にする気持ちすらなくしてしまいます。ものを大事にする気持ちというのは、ものだけのことではなく、人を大事にする気持ちにつながります。自分が使って悪くなると他の人が迷惑するとか、これを買うために自分が働いたとか、ものには人に絡む要因がいっぱい詰まっているので、ものを大事にする気持ちは大事だと思います。

ホテルから出発前、ベットで横になっていても右足首が壊れたように痛い、筋を違えた感じが1週間ほど続き完全に悪化してしまったようでほとんど歩けない。パリの北駅から空港へ向かう2つ目くらいの駅で、2人の引ったくりグループがよってくる。小銭を落し、それを拾うふりをしてもう一人がすろうとする。ばればれなのに馬鹿だなあと思いながらも、席が空いたので座っていると、また、同じように小銭を落として拾うふりをする。馬鹿な連中だなあと思いながら、大きな声で”NO MORE”といったら電車から降りていった。脚が痛くて、うっとおしすぎて。
2012年02月16日
今日は終わり掛けにJETROの荒居さんがお見えくださいました、PVでクールジャパンの企画でインスタレーションが展示されているということで、見ましたか?とたずねてくださいましたが見れてません。日本のテキスタイルをプロモートされている皆さんが林与のこと気に掛けてくださり応援くださってありがたいです。

今日は他にも糸関係ならびに、なぜか、ベルギーのフラックスファイバーの会社がお起こしになられました。紡績会社ならお客さんになりうるでしょうが、お客さんでもないのに、不思議です。フラックスファイバーの会社の人なのに、ゴージャスな感じの二人の美人姉妹だったのでこれまた不思議です。でもでも、チャンスでお話を聞きました。良い原料手に入るのかどうかたずねると、昨年の作柄が悪すぎて66番手が引けない43番手までだというような話でこれは大変な一年になりそうです。ベルギーのフラックス製造の現場の生の声ですので本当です。全体的にリネンが黒かった2007年よりも悪いという話でした。

ショーの終わり間際に、展示会を総括してくださっているメッセフランクフルトの社長さんがマネージャーのかたと一緒に、ブースにご挨拶にお越しくださいました。昔、北京でお会いしたことがあるような気がします。初出展なので特別にお越しくださったとおもうのですがすごく親切で丁寧でした。今日は、行ってみたかったプルミエールビジョンの会場にもいけたので幸せな一日です。プルミエールビジョンは、リネンや本麻アイテムだけでは通年では厳しいところもありますが、来年の春には、プルミエールビジョンを目指せたらと思います。
2012年02月15日
今朝は、駅前でフランス人の女性の方が男性の胸ぐらをつかんで喧嘩売っていました。その方が、歩き始められて見ず知らずの男の人を殴って、警察に文句を言ってみたいな感じで、これがフランスなのかと思います。PERの改札もまともに動いているのがなく、中に入れず電車に乗ることもできません。誰も助けてくれず、ここは強行突破するのが普通みたいで、ジェントルマンが通りなさいとサインを送ってくれます。

降りる駅でも改札が機能していないというか、前の人の乗車券がうまく読み込まれなく、私の乗車券で開いた分で外に出られてしまって、私がゲートが開かないで困っていたら、
後ろの女の人が自分の券を入れて、ゴーゴーゴーで一緒に出ればよいよ、みたいな感じで…。

朝から昨日お出会いしたイギリスの方がブースに来てくださいました。プルミエールビジョンも見に行かれたそうで、どうでしたか?とお尋ねしたところ、目的の日本ブースはかなり混んでいたということでした。プルミエールビジョンでリネンの良いものありましたか?と聞いたのですが、ウールがほとんどだったとか、私はテックスワールドのブースの留守番で、プルミエールビジョンの会場に脚を運べないのが残念です。

とりあえず、弊社のブースに起こしになられたお客さんはリネンのものを探されているので、プルミエールビジョンでも同様にリネンを探されていると思うので、良いリネンがあったかどうか聞いてみました。全体的にリネンは少ないようです。午後からは、JFWの井上さんと西岡さんが林与の様子を見に来てくださいました。明日朝、こっちを遅刻して、あっちに行って見ようかなあという気持ちです。

終わりがけには、周囲の中国ブースの責任者の方がご挨拶にきてくださいます。Yixing Sunshine Linen Textile, Jiangsu Huaxin Linen Textile, Shenzhen Boyang Textile Industy and Trading, Harbin Huraren Linen Textiles, HLCさんなど、日本の大手さん向けに輸出で取り組んで動いておられるところがほとんどで同じ繊維産業にいても活気を感じます。初めてお会いした林与に対しても日本のお客さんと同様の温かい目で見てくださっています。
2012年02月14日
今日は、朝、電車が展示会の駅に止まるはずが止まらないことになったようで、展示会場の駅を乗り過ごし会場に予定より1時間ほど遅れて到着です。しかしながらも、今日のお客さんの出足はプルミエールビジョンが本日初日ということもあり、昨日よりも少ない感じなので大丈夫だという予測であせりません。

朝のうち、暇をもてあまして隣のブースの中国の出展企業の方が数社、話しに来てくれました。日本にも大手商社さん経由でたくさんのリネンテキスタイルを輸出しているようで、日本の織物企業には興味をもってくださっています。糸も扱っておられるところが多いので糸の情報もいろいろと手に入りました。

今回は礼儀正しい人が多いと思ってはいますが、それは、クローズドブースで来場者に礼儀を持たせるというような対応を積み重ねられてきた成果かなあとも思います。今回もトンでもな人もいて、自分ではさみを取り出して勝手にハンガーを切り出す3人組もありまして、この場でカットしては駄目といっても「なぜ?」と聞いてくる。そこまでひどいケースも珍しいですが…。そのレベルはもう話をしても無駄なレベルです。

パリの地下鉄などは無賃乗車などが横行しているものの、多すぎてそれをいちいち注意する人もいない状態ですが、それを見ても真似をせずに大半の人が切符を買っていることを考えると、個人の尊厳というものは、周りに流されずに自分自身で作らないと駄目だなあと思います。他人は他人、自分は自分というところがしっかりしている気がします。また、人種の多様性というものも感じます。北駅周辺では、半分くらいの人が黒人で、日本人がイメージするフランス人っぽい人というのは2割くらいでしょうか。文化が多様化すると、妥協妥協の中でものごとが進むものと思います。今日も高速鉄道が満員に近い状態で、ドアを閉めずに10mほど動き出しましたが、周りの人が声を上げただけで、ドアがしまって何のアナウンスもなくそのまま出発です。

午後からはJFWの川島さんが、のぞきに来てくださり、いろいろとヨーロッパのテキスタイル事情を教えてくださいました。プルミエールビジョンも今日は初日でありながらも、今年はヨーロッパの経済が悪いということで来場者の数が少ないとの情報。納得してもらわないと、高いものというのは簡単には動きませんので見てもらって感動をしてもらって少しづつファンになってもらう人を増やしていくことではないかと思います。他に流されると、他と同じになってしまうので、自分なりに理想的なものづくりのスタイルを続けることが一番大事だということを再確認しました。
2012年02月13日
今日は、テックスワールドの初日です。今日は、日本関連のお客様ということで、アサヒ化成の方や繊維ニュースの方、日本に興味のあられる方が3分の1くらいはお越しくださいました。ヨーロッパのデザイナーさんらしき方とお話できたのは4件ほどです。ほとんどの場合、ものが流れないとすると名刺交換をしないのがこちらの流儀のようで、こちらの名刺と会社案内はとっていかれるものの相手が誰なのか分からないケースが多いものです。

そんななか、繊維ニュースの取材に来られていたご婦人記者の方と話し込んでいると、ブースの外で話が終わるのをずーっと待っていてくださる方がおられまして、礼儀正しい方だなあと気にはしていたのですが、お話が終わってからブースに入ってくださったのですが、アイリッシュリネンにはとくに興味を持ってくださり、すごく褒めてくださるのです。美しいものを見せてもらえたので今日一日が幸せだ、みたいにおっしゃってくださっていました。日本のコットンやウールも使っておられるそうで、ベルギーの天然素材にこだわったデザイナーさんで、ベルギーではこんな感じのリネンは手に入らないといわれてたのが今回の調査の目的のひとつを果たせたかなあと思うところで、最後にご自身のコレクションの作品のブックレットなど取り出して見せていただきました。ワンピースがメインので、流れるような形がすごく素敵でした。デザイナー、ソフィードールさんで、将来、またどこかでお会いできる気がします。デザイナーさんが素材に対して暖かなのはいいですね。

ほかにも明日からプルミエールビジョンに向かわれる方で、非常に丁寧に接してくださる方が何人かありました。初めてお会いしたのにすごく素材を褒めてくださり、やっている方向性を応援をしてくださっているのが伝わってきてうれしいところです。林与がそれなりに良いなあと思って並べているハンガーたちなので、普通に見えても普通じゃないのにしっかりと素材の味に気がついていただける方が何人かでもおられるのがうれしいところです。初めての出展で目立ちにくい一番小さなブースですので暇な時間も多かったですが暖かなお客様に恵まれました。

今回、非常に残念なのは日本のワビサビの世界を感じることのできる近江上布を持ち込もうとしてアパレルの試作品を優先して割愛して持ってこなかったこと、リネンとは違う日本らしい本麻のディープな世界は、きっとヨーロッパの人々に興味をもっていただけることと思うのです。日本の伝統的な着物の世界というのはディープで、ヨーロッパの人々が求めている布つくりのスタイルなんだと感じます。林与自身、着物の世界とは離れていますので、着物の世界の皆さんには日本のテキスタイルのイメージの象徴として残っていってもらいたいと考えます。
2012年02月12日
朝起きても、体が疲れきっていて7時なのに外は真っ暗で肌寒さを感じます。ヨーロッパの建物というのは石でできているということでこれが普通なのかもしれません。暖房はついていますが、オンにしても暖かくはなりません。ホテルのフロントなんか寒いのに我慢をしているのでこんなもんでしょう。ホテルのコンチネンタルブレックファストに、オレンジジュースがついていておいしいこと。

食事後、外に出てオレンジジュースとかと、アダプタを買おうと電気屋さんをさがすものの、朝のパリはお店が開くのが遅く、オレンジジュースは手に入ったものの、アダプタは買えず。ホテルに戻ると、ホテルのフロントに聞くと、ホテルの備品のアダプタを10ユーロで売ってくれるとのこと、うれしかったのですが、小銭がなく、またまた、外のお店に行って、いらないものを適当に買い込みしておつりで10ユーロを捻出しました。

ようやく、パソコンが充電できてネットにWIFI接続しようとするとパスワードが分からず、また、ホテルのフロントにパスワードを教えてもらいに行きました。なんだか、親切が小出しな感じのホテルで、自分がやりたいことがあればそれに向かって動かないと何も解決しないなあという感じです。昼過ぎに展示会場近くの駅に行ってシャトルバスがあったのですが、それも、自力で見つけてたずねないと運転手が自分からテックスワールドのシャトルバスであることを教えてくれるわけではありません。会場に向かうだれもが見つけるのに苦労をしておられました。

会場のイメージは、ジャパンクリエーションの2倍くらいのイメージでしょうか、インターテキスタイル上海の5分の1くらいのイメージです。ブースの電灯や備品なんかは日本や中国のものよりもグレードの高いものを使っているようです。ヨーロッパにありがちな入り口も壁で狭くしたクローズドな感じでのブース外観で、これでは、せっかく林与ロゴ看板を貼り付けても見えないでしょうから入り口の2枚の壁を取ってもらってオープンな感じのブースにしました。壁に最初からダメージがあったのでそれのレポートと、ほかに、ハンガーバーを低くしてもらうなど、自分なりに満足になるようブースを改造しました。

リネンとヘンプのセクションに出ているので、春夏物ということでリネン素材を探しに来られる方は多いと思います。周りには、中国の出展者が多いのですが、リネンの細番手には興味があるようで、準備をしていても洋服などの試作品などに興味を示しておられました。今回の目的は、ヨーロッパの展示会でどのようなリネンが展示されているのかということを調査することと、林与のリネンのイメージを多くのヨーロッパの人に見てもらうのが目的で、また、今回はヨーロッパでの展示会の練習的な部分もあります。この展示会もヨーロッパで展示会したいと思って、締め切りもかなりすぎているのに主催の方にお願いして出させてもらったので、出られるだけでも幸せといえば幸せです。

壁のダメージの問題などあって、飾り付けをスタートできたのが夕方6時で、夜の7時いっぱいまで掛かって準備を終えました。今日は日曜日でしたので、パリ市内のお店を見て回る予定でしたが準備だけで終わった一日です。夕食は北駅近くのレストランで食べてホテルに帰りました。
2012年02月11日
結局、朝の7時半まで自分の出発準備はほとんどせずに、会社の留守中の段取りを用意しました。指図など非常に丁寧に用意しておかないと、完璧に用意しておいても失敗が起こるのが仕事なので、あやふやだと想定外ものが出来上がってくることが多いもので、出発しても遣り残したことに対して気が気でなりません。

自分の乗る空港への電車も調べる時間もなく、8時の電車に乗ると10時過ぎ、フライトが11時15分なので、本当に危ない状況で空港についたとたんに航空券を手配した旅行会社から電話が掛かってきてオランダ航空の受付があと5分で閉まるとのこと。いわれなくても全力で動いているのでこれ以上あせらせたら駄目だよ、これ以上急いだら駄目と思いながらも、今日はパンを食べていないことを確認しながら、全力で4Fまで行きました。また、チェックインカウンターでゲートが遠く搭乗がもうすぐ始まるとのことで、あせらせたら駄目だよ、と思いながらも、再度全力です。搭乗口についたら間に合ったようでほっとしましたが、ほんと立っているのもできないくらいに疲れています。昔、グリーンマイルという映画がありましたが、ドッグタイアードな状態です。

飛行機に乗ってからも疲れきって静かにするだけで眠ることができない感じで11時間のアムステルダムへのフライト、アムステルダムで、シェンゲンエリアに入るので、入国手続きをするのですが、この前、インドに行ったときのビジネスビザが、インパクトが大きすぎるようで、今回の目的に関してビジネスであるということで、イミグレーションで調査されました。疲れきっていたのであせることもなく、乗り継ぎの時間が2時間あってよかったなあと。時間に余裕がなかったら、また、あせって大変だったろうにと思うと、人間の心理を大事にすることは大事に思います。フランスへの乗り換えも20分くらい歩いて搭乗口なので、余裕をもっておいて助かりました。

シャルルドゴール空港についてから、とりあえず、5日間交通機関に乗り放題のビジターチケットを訳の分からないままですが買うことができ、親切なおじさんに助けてもらいながらホテルのある駅について、闇雲にあるいてホテルを見つけようとしましたが、今度は、犬をつれた親切なおじさんに連れてもらってホテルにチェックインです。英語がほとんど通じないところがパリらしいです。

ホテルは、駅から50mで便利です。でも、ホテルというより、アパートの小さな一室の感じで、暗い部屋で、1週間の滞在ながらも、寝れればそれで良し、コンセントも日本のタイプとは違って、コンピュータも電話も使えない状況に陥りそうで対策が必要ですが、今日は、何も食べずに疲れた体を休めようととりあえず寝ました。
2012年02月10日
今日は、出発準備です。しかしながらも、納期のものの調整の読みが甘すぎてやり残しての出発となり、心配です。展示会の準備も1番やろうとしていた会社案内の印刷もほとんどできないままに出発で、展示会よりも会社の今の仕事のほうを優先する形です。

パリ滞在中に、どうしても出荷をしないといけない海外サンプルも、いつ加工からあがってくるかでキャリアーの変更など考えられ、何通りものインボイスを用意して頭が爆発しそうです。案外、説明を聞いたするのものが冷静に分かっているようで安心しました。

今日も新規のお客様から数件お取引のお話をいただき、今がもう手一杯な状況で4月くらいの生産になりますとの説明をさせていただいております。簡単なものだと並行して動けるのですが、新しいお客様とのお話というのはなにか特別なものを期待されてのお話が多く、できるものを見ていただくところから始まりますので準備も必要です。

1日でも普通の人の数日分くらいのかなり多くの仕事をしているとは思いますが、どうしても相手があるので、その一番流れが止まりやすいボトルネックを想定して、納期なども考えていかないとならず、1ヶ月以上前から少しづつ段取りを進め、不確かな要素をしっかりと見極めて生産の計画を立てないといけないので、いつもそのあたりがゲームの理論ではありませんが、答えを出してもまださらに変更という時間のロスというのはどうしても避けられません。
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